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キケロー『卜占について』第1巻8

8 Quibus de rebus et alias saepe et paulo accuratius nuper, cum essem cum Q. fratre in Tusculano, disputatum est. Nam cum ambulandi causa in Lyceum venissemus (id enim superiori gymnasio nomen est), "Perlegi," [ille] inquit, "tuum paulo ante tertium de natura deorum, in quo disputatio Cottae quamquam labefactavit sententiam meam, non funditus tamen sustulit." "Optime vero," inquam; "etenim ipse Cotta sic disputat, ut Stoicorum magis argumenta confutet, quam hominum deleat religionem." Tum Quintus: "Dicitur quidem istuc," inquit, "a Cotta, et vero saepius, credo, ne communia iura migrare videatur; sed studio contra Stoicos disserendi deos mihi videtur funditus tollere.

8 これらの事について,他の時に何度も論じたが,また最近,私が弟クィントスと一緒にトゥスクルムにいた折,もう少しより厳密に論じたことがあった.それはこのような次第だ.我々が散歩しにリュケイオン(というのも,これが上級学校の名前である*1)に行った時に,彼は言った.「私は少し前に,あなたの『神々の性質について』の第3巻を読み終えました.その中でのコッタの論議は私の見解を揺るがすものではありましたが,しかしながら根底から覆すには至りませんでした」「だがそれは極めてうまくいっているのだ」私は言った,「というのも,コッタ自身は,人々の信仰を消し去るためというよりは,むしろストア派の論拠を批判するために論じているのだから」するとクィントゥスは言った.「あなたのその言葉は,コッタによっても,それも実際何度も語られていますが,それは私が思うに,公共の法を否定するように見られないためにとのことだと思います.しかし,ストア派に反対して論じる熱意のあまり,彼は神々を根底から否定しているように私には思えるのです.



*1 もちろん,アリストテレースがいたところの本物のリュケイオンでなく,自分の学校の,ということ.逍遥学派を意識した柱廊状の庭があって,そのためそこに散歩に出かけた.


【2007/05/26 11:10】 Cicero De divinatione | TRACKBACK(0) | COMMENT(2) | 記事修正

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この記事に対するコメント

気がついたこと


 こんにちは、メレアグロスさん。おひさしぶりです。だんだんと暑い季節になってきましたね。暑いときは古典語を読んで気分爽快!…とはなかなかいきませんかね(>_<)

 それはともかく、いよいよ『卜占について』の翻訳が本格的にはじまったのですね。うれしいかぎりです。いつもながらメレアグロスさんの訳文はみごとです!私は絶対にこんなにうまく訳せません。この先も楽しみにしています。

 で、とても些細なはなしなのですが、訳について気がついたことを以下で少しだけ。

・1の冒頭の訳文中で、divinatioがdivinetioになっています。

・1の本文中にギリシア語でmantikeとあります。しかしこれはmantikenと対格形になるのが正しいのではないでしょうか。

・3では「アシア」と表記されています。これは「アジア」?いや、もしかするとこのあたりの表記は何かお考えがあってのことかも…。

・「窺い」は「伺い」の方がいい?日本語よくわかりません(>_<)

・nihil publice sine auspiciis nec domi nec militiae gerebatur. これが「公にも私的にも軍事的にも」と訳されています。「publice」、「domi」、「militiae」の三つが並列関係にあると解釈した訳ですね。しかし、これは構文上、「publiceには、domusに関してもmilitiaに関しても」と訳されなければならないのではないでしょうか。つまり、「公的には、内政に関しても軍事に関しても、鳥卜なしではいかなることもおこなわれなかった」と訳されるべき箇所ではないでしょうか(訳のへたくそさはともかくとして)。

・impetriendis … rebus 「物事を達成し」。この訳は「impetriendis」ではなくて、「impetrandis」と読んだ時の訳ではないでしょうか。impetrio: to seek a favourable omen for (OLD).

細かいことばかりで恐縮です(-_-;)。でも上記の点について、ちょっとだけ考えてもらえるとにくがよろこびます!


【2007/06/10 03:03】 URL | にく #EpMFb19M [ 編集]

おひさしぶりでした


訂正ありがとうございます!
細かいというより,本当に重要なことばかりです.

domi militiaeque「平和時も戦時も」の基本表現さえ忘れていました.……文法書を復習せねば…….
「アジア」か「アシア」は,なんだか意味もなく迷っています.漢字で書くという手もありますが,暴走族みたいですね.
impetriendisは見間違いですね……眼鏡変えなきゃ……って,自分でタイプ打ちしてるんですが.
「窺い」は「伺い」ですね.

ボーっと訳していると,勉強にならないですね.もっと気合いを入れてやらなければ…….

そんなわけで,訳語を点検して下さるのは本当にありがたいです.


【2007/06/10 08:37】 URL | メレアグロス #xG9qwXDo [ 編集]

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