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テオクリトスのドーリス方言

今朝はテオクリトス第3歌の3行目,Ti/tur 0, e0mi_n to_ kalo_n pefilhme//ne, bo/ske ta_v ai]gav
で,冠詞のta_vは,普通は長いのですが,韻律上ここでは短くなくてはならず,テオクリトスのドーリス方言で短くなるという規則がどこに書いてあるのか探すのでひと騒ぎでした.結局頼りになったのはこの本.

Fritzsche, Hermann. Theokrits Gedichte. Erklärt von. 3. Aufl. besorgt von Eduard Hiller. Leipzig: Teubner, 1881.

 一応GowにもDoverにも,方言の記述はあることはあるのですが,全然まとまっていなくて使えません.ところがFritzscheでは,pp.299-318にちゃんと'Der Dorismus Theokrits.'として,本当に使いやすくまとめられているんですね(Gowもこれを参照せよ,と書いています(p.lxxii, n.4)).ちゃんとそこの§72(p.312)に冠詞の項があって,女性複数のta_vが短くなる現象と例があがっていました.
 特にDoverは,学習者にはかなりいい注釈書と一般には言われていますが,肝心の方言の記述は混沌としていて,どうもこの件に関してはは載っていないようです(ちなみに,Doverの本は巻末に語彙表がついているのですが,これは全部の語彙を網羅していないですし,取捨選択の基準も正直よく分りません).

Dover, Sir Kenneth J. Theocritus: Select Poems. Edited with Introduction and Commentary by. London: Macmillan, 1971. Reprinted with minor corrections. 1985. Reprint. London: Bristol Classical Press; Oak Park: Bolchazy-Carducci, 1987.

最近は以下の本も出ているようです.まだ未見ですが,これではちゃんと方言まとまっているでしょうか.

Hunter, Richard L. Ed. A Selection : Idylls 1, 3, 4, 6, 7, 10, 11 and 13. Cambridge Greek and Latin Classics. Cambridge: Cambridge U.P., 1999.

とまあ,なんだかこんな騒ぎで,辞書や文法書をひっくり返しつつ,貴重な土曜日の午前が費やされてしまいました.


【2007/01/27 13:39】 COMMENTARII DIURNI | TRACKBACK(0) | COMMENT(0) | 記事修正

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