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ティブッルス第1巻第2歌15-40行

tu quoque ne timide custodes, Delia, falle.   15
 audendum est: fortes adiuvat ipsa Venus.
illa favet seu quis iuvenis nova limina temptat
 seu reserat fixo dente puella fores:
illa docet molli furtim derepere lecto,
 illa pedem nullo ponere posse sono,      20
illa viro coram nutus conferre loquaces
 blandaque compositis abdere verba notis.
nec docet hoc omnes, sed quos nec inertia tardat
 nec vetat obscura surgere nocte timor.
en ego cum tenebris tota vagor anxius urbe,   25
 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・
nec sinit occurrat quisquam, qui corpora ferro  25a
 vulneret aut rapta praemia veste petat.
quisquis amore tenetur, eat tutusque sacerque
 qualibet; insidias non timuisse decet.
non mihi pigra nocent hibernae frigora noctis,
 non mihi cum multa decidit imber aqua.    30
non labor hic laedit, reseret modo Delia postes
 et vocet ad digiti me taciturna sonum.
parcite luminibus, seu vir seu femina fiat
 obvia: celari vult sua furta Venus.
neu strepitu terrete pedum neu quaerite nomen 35
 neu prope fulgenti lumina ferte face.
si quis et imprudens aspexerit, occulat ille
 perque deos omnes se meminisse neget:
nam fuerit quicumque loquax, is sanguine natam,
 is Venerem e rapido sentiet esse mari.     40

お前もまた,デーリアよ,びくびくしながら門番を欺いてはならない.
 大胆に行わねばならない.ウェヌスは強気ものらを助けるのだ.
かの女神は,誰か若者が新しい家の門を試してみたり,
 娘が合鍵を差し込んで門をあける時には,彼らを助けるもの.
かの女神は,こっそりと柔らかい床から降り,
 何の音も立てずに足を下ろす事を,(20)
かの女神は,夫の面前で,もの言う頷きを交わし,
 記号を作って睦言を隠す事を教えてくれる.
だが,女神はこれを皆には教えない.怠惰が気後れさせたり,
 闇夜に恐怖が起きる事を妨げたりしない者にだけ教えるのだ.
見ろ,僕が暗闇のなか,びくびくしながら町中を彷徨う時に,(25)
 ・・・・・・・・(欠行)・・・・・・・・・・・・・・・
(かの女神は)身体を刀で傷つけるようなものや,服を奪って(25a)
 ものを分捕るような者を僕に出くわすようにはしない.
愛に捕われている者は誰でも,安全に害を加えられることなく,
 どこでも行く事ができる.待ち伏せを恐れなくていいのだ.
僕を冬の夜のしつこい寒さも害することはできない,
 雨が多くの水を降り掛からせる時もだ.(30)
この労苦は僕を痛めつけはしない,デーリアが門の閂を外し,
 そして,黙って指の音の方へと僕を読んでくれさえすれば.
眼を大事にするがよい,男であろうと,女であろうと,
 出会う時には.ウェヌスは自分の浮気を隠そうとするのだ*1
足音で脅かしてもいけない,名前を聞いてもいけない,(35)
 燃える松明の光を近くに持って来てもいけない,
もし誰かが思いがけず見てしまったなら,そいつはそのことを隠し通して,
 全ての神々に誓って,自分は憶えていないと言うがよい.
なぜなら,おしゃべりをする奴は誰でも,ウェヌスが血から生まれ,
 荒れ狂う海から生まれたことを納得することになるのだから*2.(40)


*1 ウェヌスが,浮気を守るために,浮気の現場を見た眼をつぶさないように気をつけろ,ということ.
*2 アプロディーテー(ウェヌス)は,ウラノスから切断された男根が落ちた海の泡から生まれる.ここでは血と泡立つ海の荒々しさを,その女神が加える仕打ちから知るであろう,と言っている.


【2006/12/29 15:50】 Tibullus | TRACKBACK(0) | COMMENT(0) | 記事修正

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