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ホラーティウス『イアムボス集」17歌19-36行

dedi satis superque poenarum tibi,
amata nautis multum et institoribus:    20
fugit iuventas et verecundus color,
relinquor ossa pelle amicta lurida,
tuis capillus albus est odoribus.
nullum a labore me reclinat otium;
urget diem nox et dies noctem neque est  25
levare tenta spiritu praecordia.
ergo negatum vincor ut credam miser,
Sabella pectus et cremare carmina
caputque Marsa dissilire nenia.
quid amplius vis? o mare et terra, ardeo  30
quantum neque atro delibutus Hercules
Nessi cruore nec Sicana fervida
virens in Aetna flamma: tu, donec cinis
iniuriosis aridus ventis ferar,
calet venenis officina Colchicis?      35
quae finis aut quod me manet stipendium?

僕は十分たっぷりと罰を君に償った,
水夫や行商人に沢山愛された君よ.(20)
若さと慎み深い気色は逃げさって
僕は土気色の皮をまとった骨になって残っている*1
君の香りのおかげで髪の毛は真っ白だ.
いかなる休息も,僕を労苦から休ませてはくれない.
夜は昼を押しのけ,昼は夜を押しのける,そして,(25)
休息で張った胸を休める事も許されない.
それだから,僕は打ち負かされて,人があり得ないという事を信じているのだ,
すなわち,サベッリー人*2の歌が胸を焦がし,
マルシー人の魔法の歌で頭が割れるという事を.
何を君はこれ以上求めるのか.おお,海と大地よ,僕は燃え上がっている,(30)
ネッススの黒い血を塗られたヘルクレース*3も,
シチリアの燃えたぎるアエトナ火山の
青く燃え上がる炎もそこまでは燃え上がらないほどに.だが君よ,僕が
乾いた灰になって,わがままな風によって飛ばされてしまうほどに,
君は熱を上げているのか,コルキス*4の毒薬工場よ.(35)
どんな運命が,あるいはどんな取り立てが僕を待っているのか.


*1 恋愛詩では,恋に冒された者はやせ細り,不健康な状態になる.
*2 中部イタリアの民族.続くマルシー人も含む.
*3 ヘルクレースは,河を渡る際に,渡し手のネッスス(ケンタウロス)が,妻デーイアネイラを犯そうとしたため,これを殺したが,その際に,デーイアネイラに,ヘルクレースの愛情を取り戻す妙薬として彼自身の血を与える.ヘルクレースの浮気を疑ったデーイアネイラは,その血を使ったため,ヘルクレースは火に焼かれ苦しむ.
*4 メーデイアの出身地で,魔法で有名な場所.


【2006/04/09 02:24】 Horatius Iambi (Epodi) | TRACKBACK(0) | COMMENT(0) | 記事修正

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