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リュグダムス(偽ティブッルス3巻)4歌 悪夢 1-22

Di meliora ferant, nec sint mihi somnia vera,
 quae tulit hesterna pessima nocte quies.
ite procul, vanum falsumque avertite visum:
 desinite in nobis quaerere velle fidem.
divi vera monent, venturae nuntia sortis   5
 vera monent Tuscis exta probata viris:
somnia fallaci ludunt temeraria nocte
 et pavidas mentes falsa timere iubent.
et natum in curas hominum genus omina noctis
 farre pio placant et saliente sale?     10
et tamen, utcumque est, sive illis vera moneri,
 mendaci somno credere sive solent,
efficiat vanos noctis Lucina timores
 et frustra immeritum pertimuisse velit,
si mea nec turpi mens est obnoxia facto   15
 nec laesit magnos impia lingua deos.
iam Nox aetherium nigris emensa quadrigis
 mundum caeruleo laverat amne rotas,
nec me sopierat menti deus utilis aegrae:
 Somnus sollicitas deficit ante domos.   20
tandem, cum summo Phoebus prospexit ab ortu,
 pressit languentis lumina sera quies.

9 natum in curas V2 : natum maturas Ω :
 vanum metuens ς


神々がより良きことをもたらしますよう,そして昨夜最悪の休息がもたらした夢が.
 僕に正夢となりませんよう.
お前たちは遠ざかれ,実のない偽りの光景を取り払え,
 僕の中に信じる気持ちを作ろうとするな.
神々は真実を忠告し,エトルリアの男たちにより検分された
 内臓*1は,来るべき運命の真実の知らせを忠告する.
思慮なき夢は,偽りの夜に
 怯える心をたぶらかし,偽りを畏れるように命ずるのだ.
だが心労の中に生まれた*2人間の種族は,夜の凶兆を
 捧げもののスペルト小麦と,はぜる塩で宥めるのか?
しかしながら,それらによって彼らに真実が告げられるのが常であれ,
 彼らが偽りの眠りを信じるのが常であれ,いずれにせよ
もし僕の心が恥ずべき悪行により罪深いものとなってもおらず,(15)
 不敬の舌が偉大な神々を傷つけていないのなら,(16)
ルーキーナ*3は,夜の恐怖を虚しいものとし,(13)
 そして罪なき者が無駄に怯えた,ということになることを欲するように,(14)
今や夜は黒い四頭立て馬車にて
 天上の世界を走り終え,蒼き河*4にて車輪を洗っていた.
だが,病んだ心を助ける神は,私を眠りにつかせてくれないでいた.
 眠りは不安もつ家の前では力失うのだ.
遂に,ポエボスが昇った日輪の天辺で見渡した時,
 遅い眠りがぐったりした私の瞳を覆った.


*1 エトルリア人は占いの技術に長けていた.内臓占いは,生け贄に捧げられた動物を屠った後に,内臓を検分することで行われた.
*2 「心労の中に生まれた」(natum in curas) はV写本の訂正(おそらく写字生による改訂)に従った.写本の伝えるこの部分 natum maturas では,韻律が長一個分余計になる上,maturas の形容詞が修飾する名詞もなく,単独でも意味不明なので,maturas の部分に誤写があることはほぼ確実.
*3 出産を司る際のユーノーの呼称.ここでなぜ夢と関係しているかは不明.
*4 河と呼ばれているが,海の果ての流れ,オーケアノスのこと.古代の円盤型の世界像では,円の縁を大河であるオーケアノスが流れているとされる.



【2012/10/07 12:39】 [Tibullus] | TRACKBACK(0) | COMMENT(0) | 記事修正

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