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リュグダムス(偽ティブッルス3巻)2歌 リュグダムスの埋葬

Qui primus caram iuveni carumque puellae
 eripuit iuvenem, ferreus ille fuit.
durus et ille fuit, qui tantum ferre dolorem,
 vivere et erepta coniuge qui potuit.
non ego firmus in hoc, non haec patientia nostro 5
 ingenio: frangit fortia corda dolor.
nec mihi vera loqui pudor est vitaeque fateri
 tot mala perpessae taedia nata meae.
ergo cum tenuem fuero mutatus in umbram
 candidaque ossa super nigra favilla teget,   10
ante meum veniat longos incompta capillos
 et fleat ante meum maesta Neaera rogum.
sed veniat carae matris comitata dolore:
 maereat haec genero, maereat illa viro.
praefatae ante meos manes animamque recentem 15
 perfusaeque pias ante liquore manus,
pars quae sola mei superabit corporis, ossa
 incinctae nigra candida veste legant,
et primum annoso spargant collecta Lyaeo,
 mox etiam niveo fundere lacte parent,     20
post haec carbaseis umorem tollere velis
 atque in marmorea ponere sicca domo.
illuc, quas mittit dives Panchaia merces
 Eoique Arabes dives et Assyria,
et nostri memores lacrimae fundantur eodem:  25
 sic ego componi versus in ossa velim.
sed tristem mortis demonstret littera causam
 etque haec in celebri carmina fronte notet:
'Lygdamus hic situs est: dolor huic et cura Neaerae,
 coniugis ereptae, causa perire fuit.'      30


15 recentem Bach : rogatae Ω
19 spargant recc. : spargent Ω
21 velis recc. : ventis Ω
23 illuc recc. : illic Ω


最初に若者から愛しい女性を奪った者,そして,女性より愛しい
 若者を奪った者は,鉄のごとき者だ.
そして,妻を奪われて,これほどの悲しみを
 耐え,生きて行くことができる者も冷徹な者だ.
私はといえば,この点においては頑強ではない.私の心には
 この忍耐力はない.苦しみは強気心をもくじくのだ.
また,私にとっては,真実を語ること,すなわち,かくも多くの
 不幸を耐えた私の人生に,嫌気が生じたことを告白することは,恥ではない.
それゆえ,私が小さな影*1と変じて,
 白い骨の上を黒い灰が覆う時,
私の薪の前に,長い髪も梳らぬネアエラが来たらんことを,
 そして,私の薪の前で,悲しみにくれて泣かんことを.
だが,悲しむ愛しき母に付き添われて来たらんことを,
 母は婿を悲しみ,彼女は夫を悲しまんことを.
彼女らは,先ず,私の霊と新しき魂を宣告し,
 そして,先ず,信心深い手に水を注ぎ流し,
私の肉体のうち,唯一残るであろう部分である
 白い骨を,黒い服を纏って集めんことを.
そして,最初に,年月を経た葡萄酒を,集められた骨に振りかけ,
 すぐに,さらに白い牛乳で洗い,
この後に,亜麻の布で湿り気を取り,
 そうして乾いた骨を大理石の家*2へと置く準備をせんことを.
そこへ,裕福なパンカイア*3
 東方のアラビア人やアッシュリアが送る商品*4
そして,私を記憶している涙を,同じ所に注がんことを.
 このように,私は骨となって埋葬されたい.
だが,文字は死の悲しき原因を示し,
 さらにこの歌を,人繁く見る前面に記さんことを.
「リュグダムスはここに眠る.この者には,奪われた妻である
 ネアエラへの苦しみと愛情が,破滅する原因であった」


*1 死霊のこと.
*2 墓のこと.
*3 哲学者エウエーメロス(前340頃-前260頃)が著作で言及している,豊かで香料を豊富に産する架空の島.アラビアを越えた海にあるとされる.
*4 香のこと.



【2012/09/24 18:12】 [Tibullus] | TRACKBACK(0) | COMMENT(0) | 記事修正

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