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ホラーティウス『書簡集』2巻2歌180-204

'gemmas, marmor, ebur, Tyrrhena sigilla, tabellas, 180
argentum, vestes Gaetulo murice tinctas
sunt qui non habeant, est qui non curat habere.
cur alter fratrum cessare et ludere et ungui
praeferat Herodis palmetis pinguibus, alter
dives et importunus ad umbram lucis ab ortu  185
silvestrem flammis et ferro mitiget agrum,
scit Genius, natale comes qui temperat astrum,
naturae deus humanae, mortalis in unum
quodque caput, voltu mutabilis, albus et ater.
utar et ex modico, quantum res poscet, acervo 190
tollam nec metuam, quid de me iudicet heres,
quod non plura datis invenerit: et tamen idem
scire volam, quantum simplex hilarisque nepoti
discrepet et quantum discordet parcus avaro.
distat enim, spargas tua prodigus an neque sumptum
invitus facias neque plura parare labores,    196
ac potius, puer ut festis quinquatribus olim,
exiguo gratoque fruaris tempore raptim.
pauperies immunda modo ut procul absit: ego utrum
nave ferar magna an parva, ferar unus et idem. 200
non agimur tumidis velis aquilone secundo:
non tamen adversis ducimus austris,
viribus, ingenio, specie, virtute, loco, re
extremi primorum, extremis usque priores.

「宝石,大理石,象牙,エトルリアの彫像,絵画,
銀器,アフリカ産の紫で染められた衣服を
持たないような人々,持つことを欲せぬ人がいる.
どうして兄弟の一方は怠け,遊び,香油を塗ることを
ヘロデ王の豊かなナツメヤシ以上に好み*1,一方は
裕福ながら無闇に日の出から日没まで
炎と鉄で森の畑を拓いているのか,ということは,
星を司る生まれついての伴侶であり,
人間の性の神であり,一人一人の中にある
死すべき存在で,顔のよく変わり,喜怒哀楽を表すゲニウス*2が知っている.
私は,必要とされる分だけ取り,そして用いるだろう,
そして,与えたそれ以上のものが見つからないという理由で,
自分について相続人がどう判断するかを,恐れはすまい.しかし,その私は
知りたいものだ,素朴で快活な者が,浪費家と
異なり,そしてどれほど節約する者が,貪欲な者と異なるかを.
なぜなら,お前が放蕩して自分の物をばらまくのか,それとも嫌々支出する
こともなく,またより多くの物を持とうと苦労することもなく,
そうしてむしろ,かつて子供の頃,五日祭*3の時にそうしたように,
短く楽しい時を急いで享受するのかでは,大きな違いがあるのだ.
汚らわしい困窮が,遠くにありさえすればよい!私の方は,
大船に乗ろうとも,小舟に乗ろうとも,一人の同じ私である.
順風の北風に膨らむ帆にて,私は運ばれてはいない.
しかしながら,逆風の南風とともに,人生を過ごしているわけでもなく,
力,才能,容姿,美徳,地位,財産の点で,
私は上位者群では最下位,下位者群では常に先行しているのだ.


*1 聖書に登場するヘロデ王.広大なナツメヤシの森を持っていた.
*2 個人の生まれついての守護神.
*3 ミネルワ女神の祭日で,3月19日(すなわち3月のIdus からその日も含めて数えて5日目)に祝われる.学童の祭りで,プレゼントなどがもらえた.



【2012/08/04 02:10】 Horatius Epistulae | TRACKBACK(0) | COMMENT(0) | 記事修正

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