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ホラーティウス『書簡集』2巻2歌146-157

'si tibi nulla sitim finiret copia lymphae,
narrares medicis: quod, quanto plura parasti,
tanto plura cupis, nulline faterier audes?
si vulnus tibi monstrata radice vel herba
non fieret levius, fugeres radice vel herba  150
proficiente nihil curarier: audieras, cui
rem di donarent, illi decedere pravam
stultitiam, et, cum sis nihilo sapientior, ex quo
plenior es, tamen uteris monitoribus isdem?
at si divitiae prudentem reddere possent,  155
si cupidum timidumque minus te: nempe ruberes,
viveret in terris te si quis avarior uno.

「もし,どんな大量の清水も,お前の乾きを止めぬのなら,
お前は医者たちに話すはずだ.多く備えれば備えるほどに,
より多くのものをお前が欲しくなることを,お前は誰にも打ち明ける勇気はないのか?
もし傷がお前に処方された根や薬草により
快方に向かうのでなければ,お前は根や薬草をよすだろう,
それらに何の薬効もないのだから.お前は聞いていたはずだ,
神々が財を送りし者からは,曲がった愚かさは
去るということを,そうでありながら,お前が金持ちになってから,
お前は全然より賢くなっていないが,それなのにお前は同じ忠告者を用いているのか?
一方,もし財産がお前を賢明にし,
お前の貪欲さも小心も減ずるということなら,当然お前は赤面するはずだ,
もし誰かお前よりも貪欲な者がこの世に一人でもいれば*1


*1 つまり財産が人間を賢明にするなら,財産を得ようとする気持ちである貪欲は人間を賢明にするということになってしまう.当然貪欲が貪欲自体を減ずることはないので,お前より貪欲な人間がいれば,それだけで自分の間違いがわかって恥ずかしくなるだろうということ.(Brink ad loc.参照)



【2012/07/30 02:41】 Horatius Epistulae | TRACKBACK(0) | COMMENT(0) | 記事修正

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