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ホラーティウス『書簡集』2巻2歌26-40

Luculli miles collecta viatica multis
aerumnis, lassus dum noctu stertit, ad assem
perdiderat: post hoc vehemens lupus et sibi et hosti
iratus pariter, ieiunis dentibus acer,
praesidium regale loco deiecit, ut aiunt,     30
summe munito et multarum divite rerum.
clarus ob id factum donis ornatur honestis,
accipit et bis dena super sestertia nummum.
forte sub hoc tempus castellum evertere praetor
nescio quod cupiens hortari coepit eundem   35
verbis, quae timido quoque possent addere mentem:
'i, bone, quo virtus tua te vocat, i pede fausto,
grandia laturus meritorum praemia. — quid stas?'
post haec ille catus, quamvis rusticus, 'ibit,
ibit eo, quo vis, qui zonam perdidit', inquit.   40

ルクッルス*1の兵士の一人が,多くの苦難とともに集めた
貯金を,夜に疲れていびきをかいているうちに,一文に至るまで
失ってしまいました.この後,彼は激した狼となり,自分と敵とに
等しく腹を立て,空腹で歯を鋭くして,
王*2の守備隊を,極めて防御が行き届き,
多くの財で満ちていた場所から追い出したということです.
この行為で名を挙げ,彼には立派な褒賞が与えられ,
そして二千セーステルティウスの金を受け取りました.
たまたまこの事があったすぐ後,指揮官がどこか知らない要塞を
破壊することを欲して,同じ兵士を,
臆病な兵士にも勇気を注入できそうな言葉で,鼓舞し始めました.
「行くがよい,良き兵よ,お前の勇気が呼ぶところへ,幸運もたらす足にて
功績に対する巨大な褒美を得んとして行くがよい.——なぜ突っ立っている?」
この言葉の後,彼は田舎者ではありましたが,機敏にも「行くでしょう,
あなたの欲するところに行くでしょう,胴巻を無くした奴が」と言いました.


*1 L.リキニウス・ルクッルス(前118-前56年).このエピソードは前76-64年の第3次ミトリダテース戦争のもの.ルクッルスは前74年-前76年に,ミトリダテース王に勝利して,逃亡させている.
*2 ミトリダテース王.



【2012/07/23 04:41】 Horatius Epistulae | TRACKBACK(0) | COMMENT(0) | 記事修正

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