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ホラーティウス『談話集』2巻5歌70-98

illud ad haec iubeo: mulier si forte dolosa   70
libertusve senem delirum temperet, illis
accedas socius; laudes, lauderis ut absens;
adiuvat hoc quoque, sed vincit longe prius ipsum
expugnare caput. scribet mala carmina vecors:
laudato. scortator erit: cave te roget; ultro  75
Penelopam facilis potiori trade. Ulix. putasne
perduci poterit tam frugi tamque pudica,
quam nequiere proci recto depellere cursu?
Tir. venit enim magnum donandi parca iuventus
nec tantum Veneris, quantum studiosa culinae. 80
sic tibi Penelope frugi est, quae si semel uno
de sene gustarit tecum partita lucellum,
ut canis a corio numquam absterrebitur uncto.

me sene quod dicam factum est: anus improba Thebis
ex testamento sic est elata: cadaver      85
unctum oleo largo nudis umeris tulit heres,
scilicet elabi si posset mortua; credo,
quod nimium institerat viventi. cautus adito,
neu desis operae, neve immoderatus abundes.
difficilem et morosum offendet garrulus; ultra  90
non etiam sileas; Davus sis comicus, atque
stes capite obstipo, multum similis metuenti.
obsequio grassare; mone, si increbuit aura,
cautus uti velet carum caput; extrahe turba
oppositis umeris; aurem substringe loquaci.   95
importunus amat laudari; donec 'ohe iam!'
ad caelum manibus sublatis dixerit, urge,
crescentem tumidis infla sermonibus utrem.


これらに加えて,以下のことも言おう.もしたまたま奸計に長けた女や,
解放奴隷が耄碌した老人を牛耳っていたら,あなたは彼らに
加わって仲間になるべし.褒めたまえ,いなくなっても褒められるようにするために.
これもまた効き目があるが,しかし遥かにより早く効くのは,
本丸自体を攻略することだ.彼がとち狂ってひどい詩を書くとする.
褒めるがよい.女誑しとする.彼が君に頼むなどということのないようにせよ.自分から
気安くペーネロペーをその恋敵に引き渡すがよい.(ウ) お前は
かくも実直な,そしてかくも貞淑な彼女が,惑わされることがあると思うのか?
その彼女を,求婚者達は正しい道から逸脱させることはできなかったのだぞ.
(テ) なぜなら,沢山の贈り物にはあまり走らぬ若者が来ているのだし,
また食事に熱心なほど,色恋に熱心ではなかったからだ.
ペーネロペーはあなたには実直であったが,もし彼女がひとたび一人でも
老人から,あなたとともに利益を分け合って味わったなら,
犬の如くに,脂ぎった皮から決して引き離すことはできないだろう.

私が老いたころ,こういったことが起こった.低劣な老婆がテーバイで,
遺言により,こんな風に野辺送りされた.すなわち遺体は
たっぷりのオリーブ油を塗られ,それを相続人がはだけた肩に背負って運んだのだ.
恐らく,彼女は死んでから滑り落ることができたらと思ってのことであった.思うに,
生きている時,あまりにも彼が付きまといすぎたせいだ.用心深く近づけ,
また仕事の手を抜きもせず,度を超えてやりすぎもするな.
おしゃべりは,気難しく不機嫌な者の気に障るだろう.度を超えて
黙っているのもまた駄目だ.喜劇にでてくるダウゥス*1になるべし,そして
常に頭を下げて立つべし,恐縮至極でいるが如くに.
おべんちゃらで攻撃せよ.もし風が吹き付けてきたら,
要人して大切な頭を覆うように,忠告せよ.肩で押し分けて
大衆から彼を引き離せ,おしゃべりしている時には耳をそばだてよ.
厚かましく追従されるのを好むとあらば,「もういい!」
と天に両手を上げて言うまで,責め立てよ,
絢爛な言葉で,革袋を膨らませて大きくせよ.


*1 喜劇によく出てくる,忠実な奴隷のstock figure.



【2012/06/24 22:37】 Horatius Sermones | TRACKBACK(0) | COMMENT(0) | 記事修正

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