FC2ブログ
ラテン語徒然  ラテン語の翻訳・覚え書きなど
log-in  ラテン語入門 作家別インデックス 文法資料 リンク集 ギリシア語フォントについて アーカイブ他
歴史地図 伊北 伊南 希北 希南 小ア PHI Perseus POxy KVK CiNii L-S Georges Gildersleeve 省略記号 Text Archive BMCR DCC BMCR 日本西洋古典学会

ホラーティウス『談話集』2巻5歌1-22

Ulixes. Hoc quoque, Tiresia, praeter narrata petenti
responde, quibus amissas reparare queam res
artibus atque modis. quid rides? Tiresias. iamne doloso
non satis est Ithacam revehi patriosque penatis
aspicere? Ulix. o nulli quicquam mentite, vides ut  5
nudus inopsque domum redeam, te vate; neque illic
aut apotheca procis intacta est aut pecus; atqui
et genus et virtus, nisi cum re, vilior alga est.
Tir. quando pauperiem, missis ambagibus, horres,
accipe qua ratione queas ditescere. turdus   10
sive aliud privum dabitur tibi, devolet illuc
res ubi magna nitet domino sene; dulcia poma
et quoscumque feret cultus tibi fundus honores,
ante larem gustet venerabilior lare dives;
qui quamvis periurus erit, sine gente, cruentus  15
sanguine fraterno, fugitivus, ne tamen illi
tu comes, exterior, si postulet, ire recuses.
Ulix. utne tegam spurco Damae latus? haud ita Troiae
me gessi, certans semper melioribus. Tir. ergo
pauper eris. Ulix. fortem hoc animum tolerare iubebo; 20
et quondam maiora tuli. tu protinus, unde
divitias aerisque ruam dic, augur, acervos.


(ウリクセース) これもまた,ティーレシアースよ,今まで語られたことの他に,乞い願う私に
語りたまえ,失った財産を私が取り返すことができるには,どんな
手練手管があるかを.なぜあなたは笑うのか? (テ) 今や,奸計に長けた
あなたには,イタケーに再び帰り着き,祖国の竃神を見たのでは
十分ではないのか?(ウ) おお,誰にもいかなるものも偽らぬ者よ,あなたはいかに
私が裸一貫で困窮して家に帰って来たか,ご存知だ.そして,そこでは,
貯蔵庫も,家畜も,求婚者等に手をつけられずにはいなかった.無論,
才能も美徳も,財産と一緒でなければ,海藻*1よりもつまらぬものだ.
(テ) 平たく言えば,貧乏をあなたは恐れているのだから,
どんな方法であなたが財を成すことができるかを,聞きたまえ.ツグミや,
他のものが個人的にあなたに送られたら,
老いた主人の元で,大財産が輝くところにすぐ送るように.あなたの土地が
甘い果物や,なんであれ土地があなたにもたらす産物は,
家神さまを差し置いて,家神さまより尊ばしいその方に味わっていただくように.
そいつがたとえ誓いを破る者でも,家柄なき者でも,
兄弟の血に染まる者でも,追放者でも,もしそいつが頼んだら,
あなたは彼の外側守る*2お供として行くのを拒むことなきよう.
(ウ) 私が汚いダーマ*3の脇を守るようにだと?そんな風には,トロイヤで
私は振る舞わなかった,私は常によりよき人々と競っていたのだから.(テ) それでは
あなたは貧乏でいなされ.(ウ) 私はこれを逞しく耐えることを肝に銘じよう.
そして,私はかつてより大きな事にも耐えたのだ.あなたはすぐに,どうやって
財産と金の山をかき集めるかを,語りたまえ.


オデュッセイアでは,キルケーの館に留まった後,キルケーの指示で,冥界に下り,死霊となっているテーバイの盲目の予言者ティーレシアースを呼び出し,その後の道先を教えてもらう.この詩は,オデュッセウスがそこでついでに,失った財産を遺産あさりをして取り戻す方法を教示してもらうという話.もちろん,ホラーティウスの創作.
*1 海藻は古代世界では,無意味なものの代名詞であった.
*2 ここで言う外側とは左側.刀を持つのと反対の側のこと.
*3 奴隷によくある名前.ここでは解放奴隷の金持ちを指している.





【2012/06/22 23:26】 Horatius Sermones | TRACKBACK(0) | COMMENT(0) | 記事修正

TOPへ


この記事に対するコメント

TOPへ


この記事に対するコメントの投稿














管理者にだけ表示を許可する

TOPへ


この記事に対するトラックバックトラックバックURL
→http://litterae.blog8.fc2.com/tb.php/2022-4286946a

TOPへ


PROFILE

  • Author:メレアグロス
  • 気が向いた時にラテン語を訳したりしています.
    ヘレニズムのギリシア語もたまに訳しています.

    問い合わせ先(メールフォーム)
  • RSS1.0
  • CM, TB, ARCHIVE

    COMMENT
  • メレアグロス [06/06 15:20] 
  • outis [06/05 21:42] 
  • メレアグロス [06/05 10:37] 
  • outis [06/01 22:33] 
  • メレアグロス [05/28 18:31] 
  • outis [05/26 23:35] 
  • Succarum [09/24 20:12] 
  • メレアグロス [09/24 00:15] 
  • Succarum [09/23 16:32] 
  • メレアグロス [11/06 01:49] 
    TRACKBACK
  • えいじゅなすの本棚 - 英語, 医学, 投資の専門書レビューブログ:Wheelock's Latin(05/26)

  • ARCHIVE
  • 2019年03月 (1)
  • 2018年11月 (1)
  • 2018年08月 (1)
  • 2018年05月 (3)
  • 2018年03月 (20)
  • 2018年02月 (25)
  • 2016年07月 (1)
  • 2016年05月 (1)
  • 2016年01月 (1)
  • 2015年08月 (1)
  • 2015年07月 (1)
  • 2015年06月 (1)
  • 2015年05月 (2)
  • 2015年04月 (1)
  • 2015年03月 (4)
  • 2015年02月 (1)
  • 2015年01月 (1)
  • 2014年12月 (4)
  • 2014年11月 (24)
  • 2014年10月 (6)
  • 2014年08月 (1)
  • 2014年07月 (3)
  • 2014年06月 (10)
  • 2014年04月 (3)
  • 2014年03月 (3)
  • 2014年02月 (1)
  • 2014年01月 (2)
  • 2013年12月 (3)
  • 2013年11月 (4)
  • 2013年10月 (25)
  • 2013年09月 (1)
  • 2013年08月 (5)
  • 2013年07月 (6)
  • 2013年06月 (1)
  • 2013年05月 (2)
  • 2013年04月 (1)
  • 2013年03月 (1)
  • 2013年02月 (2)
  • 2013年01月 (2)
  • 2012年12月 (1)
  • 2012年10月 (6)
  • 2012年09月 (27)
  • 2012年08月 (32)
  • 2012年07月 (47)
  • 2012年06月 (50)
  • 2012年05月 (3)
  • 2009年10月 (1)
  • 2009年09月 (2)
  • 2009年08月 (12)
  • 2009年07月 (7)
  • 2009年06月 (14)
  • 2009年05月 (2)
  • 2009年03月 (40)
  • 2009年02月 (14)
  • 2009年01月 (75)
  • 2008年12月 (26)
  • 2008年11月 (22)
  • 2008年10月 (60)
  • 2008年09月 (95)
  • 2008年08月 (68)
  • 2008年07月 (42)
  • 2008年06月 (54)
  • 2008年05月 (49)
  • 2008年04月 (49)
  • 2008年03月 (35)
  • 2008年02月 (9)
  • 2008年01月 (27)
  • 2007年12月 (40)
  • 2007年11月 (35)
  • 2007年10月 (26)
  • 2007年09月 (43)
  • 2007年08月 (10)
  • 2007年05月 (33)
  • 2007年04月 (8)
  • 2007年03月 (61)
  • 2007年02月 (51)
  • 2007年01月 (75)
  • 2006年12月 (68)
  • 2006年11月 (23)
  • 2006年10月 (56)
  • 2006年07月 (1)
  • 2006年06月 (7)
  • 2006年05月 (125)
  • 2006年04月 (77)
  • 2006年02月 (34)
  • 2006年01月 (69)
  • 2005年12月 (54)
  • 2005年11月 (50)
  • 2005年10月 (7)
  • 2005年09月 (106)
  • 2005年08月 (38)
  • 2005年07月 (4)