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ホラーティウス『談話集』2巻3歌300-326 (完結)

(Hor.) 'Stoice, post damnum sic vendas omnia pluris, 300
qua me stultitia, quoniam non est genus unum,
insanire putas? ego nam videor mihi sanus.'
(D.) 'quid? caput abscissum manibus cum portat Agaue
gnati infelicis, sibi tunc furiosa videtur?'
(H.) 'stultum me fateor (liceat concedere veris)  305
atque etiam insanum; tantum hoc edissere, quo me
aegrotare putes animi vitio.' (D.) 'Accipe: primum
aedificas, hoc est, longos imitaris, ab imo
ad summum totus moduli bipedalis, et idem
corpore maiorem rides Turbonis in armis      310
spiritum et incessum: qui ridiculus minus illo?
an quodcumque facit Maecenas, te quoque verum est
tantum dissimilem et tanto certare minorem?
absentis ranae pullis vituli pede pressis
unus ubi effugit, matri denarrat, ut ingens      315
belua cognatos elidserit. illa rogare,
quantane? num tantum, sufflans se, magna fuisset?
'maior dimidio.' 'num tantum?' cum magis atque
se magis inflaret, 'non, si te ruperis' inquit
'par eris.' haec a te non multum abludit imago.   320
adde poemata nunc, hoc est, oleum adde camino:
quae si quis sanus fecit, sanus facis et tu.
non dico horrendam rabiem ...' (H.) 'iam desine.' (D.) 'cultum
maiorem censu ...' (H.) 'teneas, Damasippe, tuis te.'
(D.) 'mille puellarum, puerorum ille furores ...'    325
(H.) 'o maior, tandem parcas, insane, minori.'

(ホ.)「ストアの方よ,破産の後で,全ての持ち物がより高く売れますように.
種類は一つではないので聞きますが,私はどんな愚かさによって
狂っているとあなたはお考えですか?というのも,私は自分が正気に思えるのです」
(ダ.)「なぜ?我が手でかわいそうな息子の頭を切り落とすその時,
アガウエー*55は自分は狂っていると思うだろうか?」
(ホ.)「私は自分が愚かだということは認めます(真実を認めることはお許し下さいますよう),
そうしてさらに狂っていることもです.ただ,これだけは説明してください,どの
精神の欠陥によって,私は病んでいるのかを」(ダ.)「聞くが良い.まず,
君は家を建てている.すなわち,君は長者の真似をしているのだ,つま先から
天辺まで,全身長2ペースの君がだ.そして,そうでありながら
トゥルボーの意気揚々たる様と風貌を身の丈に余るものと言って
笑いものにしている.どうして君が彼より可笑しくないことがあろうか?
マエケーナースがする事は何にでも,君が競うことが正しいだろうか,
これほど似通っていない,これほどに劣った君が?
親蛙がいない折に,その子蛙たちが子牛の足に潰されて,
一匹だけが生き残った時,母親に,巨大な
怪物がどうやって兄弟を潰してしまったかを説明した.親蛙は尋ねる.
どれほどだね?これぐらいの(身体を膨らまして)大きさじゃなかったかね?
「もう半分は大きいよ」「これほどじゃないかね?」と,どんどん大きく
身体を膨らませると,「もしあなたが破裂しても,
等しくはならないよ」と言う.この光景は,君からもさほど外れてもいない.
今こそ詩をさらに書くがよい,すなわち,火に油を注ぐがいい.
もしそれを正気の人が書けるのなら,君も正気で書けるだろう*56
私は言わずにおく,君の恐るべき狂気のことも……」(ホ.)「もう止めて下さい」(ダ.)「収入より
大きい生活も……」(ホ.)「ダマシップスよ,あなたは自分のことに拘っていて下さい」
(ダ.)「娘や少年に対する千もの情欲も……」
(ホ.)「おお,狂気に優るお方よ,いい加減狂気に劣る私を勘弁して下さい」


*55 テーバイの王ペンテウスの母.ペンテウスがバッコスの秘儀を覗き見た時に,バッコスによって狂気にされて,他のバッコス信女と共に,母親でありながら息子であるペンテウスを,猪と思い込んで引き裂いた.
*56 詩は一種の狂気の産物とされた.


【2009/03/17 01:31】 Horatius Sermones | TRACKBACK(0) | COMMENT(0) | 記事修正

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