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ホラーティウス『談話集』2巻3歌187-207

(St.) "ne quis humasse velit Aiacum, Atrida, vetas cur?
'rex sum.' nil ultra quaero plebeius. 'et aequam
rem imperito; at si cui videor non iustus, inulto
dicere, quod sentit, permitto.' maxime regum,  190
di tibi dent capta classem deducere Troia.
ergo consulere et mox respondere licebit?
'consule.' cur Aiax heros ab Achille secundus
putescit, totiens servatis clarus Achivis?
gaudeat ut populus Priami Priamusque inhumato, 195
per quem tot iuvenes patrio caruere sepulcro?
'mille ovium insanus morti dedit, inclitum Ulixen
et Menelaum una mecum se occidere clamans.'
tu cum pro vitula statuis dulcem Aulide gnatam
ante aras spargisque mola caput, improbe, salsa, 200
rectum animi servas cursum? insanus quid enim Aiax
fecit? cum stravit ferro pecus, abstinuit vim
uxore et gnato; mala multa precatus Atridis,
non ille aut Teucrum aut ipsum violavit Ulixen.
'verum ego, ut haerentes adverso litore naves  205
eriperem, prudens placavi sanguine divos.'
nempe tuo, furiose. 'meo, sed non furiosus.' "

(ステ.の言葉の続き)『アトレウスの子よ,何故誰もアイアースの埋葬をせぬようにと命じたのですか*35
「私は王だ」これ以上は平民である私は聞きますまい.「また私は公平に
物事を命じている.だが,もし誰かに私が正しくないと見えるなら,罰されることなく,
思う事を語ることを私は許可する」諸王の最大のお方よ,
トロイヤ陥落後,神々があなたに艦隊を引き返させることをお許しになりますよう.
それでは,お伺いして,そしてすぐに答えて宜しいでしょうか.
「訊くがよい」どうしてアキッレウスに次ぐ英雄アイアースは
ただ朽ちることとなったのでしょうか,これほどにギリシア勢を救ったことで有名な彼が?
そうして,プリアモスの民とプリアモスは,彼が埋葬されないことに喜んぶことなっています,
その彼によりこれほどの若者が祖国の墓を欠いているわけですが.
「彼は狂って千匹もの羊を死に追いやったのだ,この上なく名高いウリクセースと
メネラーオスを私もろとも自分は殺したと叫びながら」
あなたはアウリスで子牛の代わりに愛しい娘を
祭壇の前に置いて*36,悪しき方よ,塩を混ぜた挽き麦を頭に振りかけた*37時,
心のまともな道筋を保たれていたのですか?というのも,狂ったアイアースは何を
したのですか,刀で家畜を倒したとき,妻と息子への
暴行は向けなかったのです.アトレウスの子らには悪態は沢山つきましたが,
彼はテウクロスやウリクセース自身には暴行には及ばなかったのです.
「しかし私は,意に反して岸から離れずにいる船を
引き離すため,考えあって神々を血でもってなだめたのだ」
それでも身内の血でというのは,狂ったことです.「身内のだ,しかし狂ってはいない」』


*35 以下,ソポクレースの『アイアース』の内容.アキッレウスの死後,アイアースとオデュッセウスの間で,どちらがアキッレウスの鎧を取るかで争い,メネラーオスとアガメムノーンが味方したオデュッセウスが取る事となるが,その判断に不服のアイアースはオデュッセウスとメネラーオスとアガメムノーンを殺そうとするものの,アテーナー女神により狂わされて,羊の群れを殺戮・暴行に及ぶ.後正気に戻って恥じ,自殺する.
*36 以下,エウリーピデースの『アウリスのイーピゲネイア』の内容.ギリシア勢はトロイヤ征伐をするべくアウリスに終結したものの,アルテミス女神の怒りによって出航できずにいたが,予言者カルカースにより,自分の娘イーピゲネイアを生贄に捧げることとなる.イーピゲネイアは哀れんだアルテミス女神により,雌鹿に入れ替えられて救われ,タウロス人の国でアルテミスの神官となる.
*37 ギリシア・ローマともに,生贄には塩と炒った挽き麦を振りかけられた.


【2009/03/10 22:50】 Horatius Sermones | TRACKBACK(0) | COMMENT(0) | 記事修正

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