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ホラーティウス『歌集』2巻18歌1-28

 Non ebur neque aureum
mea renidet in domo lacunar,
 non trabes Hymettiae
premunt columnas ultima recisas
 Africa, neque Attali         5
ignotus heres regiam occupavi,
 nec Laconicas mihi
trahunt honestae purpuras clientae:
 at fides et ingeni
benigna vena est, pauperemque dives 10
 me petit: nihil supra
deos lacesso nec potentem amicum
 largiosa flagito,
satis beatus unicis Sabinis.
 truditur dies die,          15
novaeque pergunt interire lunae:
 tu secanda marmora
lacas sub ipsum funus et sepulcri
 immemor struis domos
marisque Bais obstrepentis urges   20
 summovere litora,
parum locuples continente ripa.
 quid quod usque proximos
revellis agri terminos et ultra
 limites clientium          25
salis avarus? pellitur paternos
 in sinu ferens deos
et uxor et vir sordidosque natos.


韻律:ヒッポナクス風ストロペー

   ― U ― U ― U x
  U ― U ― x || ― U ― U ― x
   ― U ― U ― U x
  U ― U ― x || ― U ― U ― x


 象牙も黄金の
天井も我が家では輝きはしない,
 ヒュメットスの梁*1がはるばる
アフリカより切り出した柱*2にのしかかるということもなく,
 また知らずに相続人となって
アッタロスの王宮を手にした*3こともなく,
 また僕のために,ラコニアの紫衣*4
高貴な女性仕令らが引きずることもない.
 だが,信義と才能に
恵まれた血脈が僕にはあり,貧しいこの僕を富者が
 求めているのだ.僕は何ら過剰なものを乞い願って
神々を困らせたりせず,有力な友に
 大盤振る舞いをねだりはしない,
サビーヌムだけで,僕は十分恵まれているのだ.
 日は日に押しのけられ,
新月は次々に死に急ぐ.
 君はといえば,大理石を刻ませる
契約を,自分の葬式の瀬戸際にしている,そして,墓も
 忘れて家々を建て,
バイアエではさざめく海岸を
 退かせようと躍起になっている,
岸辺に囲まれているのでは,あまり金持ちらしくないとばかりに*5
 どういうことか,いつも隣の
畑の境界を君は根こそぎにし,そして
 被庇護者の境界を
貪欲にも越えまたぐとは?追い払われるのは,
 父祖伝来の神々と
汚れた子供達を懐にもつ妻と夫なのだ.

*1 ヒュメットス産の大理石の梁.ヒュメットスはアテネの南東側にある山で,その大理石は有名であった.
*2 おそらくヌミディア産の大理石.
*3 小アジアのペルガモンの王アッタロス3世(前133年没)は,遺書でローマ人全体をペルガモン王国と財宝の相続人としていた.
*4 ラコニアの海岸では高級染料の紫貝がとれた.
*5 バイアエはローマ人の高級リゾート地.当時,海岸の水際に家を建てるのが流行していた.


【2008/05/30 15:31】 Horatius Carmina | TRACKBACK(0) | COMMENT(1) | 記事修正

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