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ホラーティウス『書簡集』1巻15歌1-25

Quae sit hiems Veliae, quod caelum, Vala, Salerni,
quorum hominum regio et qualis via (nam mihi Baias
Musa supervacuas Antonius, et tamen illis
me facit invisum, gelida cum perluor unda
per medium frigus; sane murteta relinqui,     5
dictaque cessantem nervis elidere morbum
sulpura contemni vicus gemit, invidus aegris,
qui caput et stomachum supponere fontibus audent
Clusinis Gabiosque petunt et frigida rura.
mutandus locus est et deversoria nota      10
praeteragendus equus. 'quo tendis? non mihi Cumas
est iter aut Baias' laeva stomachosus habena
dicet eques; sed equi frenato est auris in ore),
maior utrum populum frumenti copia pascat,
collectosne bibant imbris puteosne perennis   15
dulcis aquae (nam vina nihil moror illius orae;
rure meo possum quidvis perferre patique;
ad mare cum veni, generosum et lene requiro,
quod curas abigat, quod cum spe divite manet
in venas animumque meum, quod verba ministret, 20
quod me Lucanae iuvenem commendet amicae),
tractus uter pluris lepores, uter educet apros,
utra magis piscis et echinos aequora celent,
pinguis ut inde domum possim Phaeaxque reverti,
scribere te nobis, tibi nos accredere par est.    25

ウェリア*1の冬はどんなか,ワーラ*2よ,サレルヌム*3の天気はどんなか,
どんな人々が住む地域か,どのような道路か??というのも,僕にはバイアエ*4
無用ということにしたのはアントーニウス・ムーサ*5だが,それなのに,やつは彼らに
僕の方が嫌われるようにしたのだ,僕が寒中まっただ中
冷水を浴びることでね.実際,天人花の森から人が離れ,
そして神経から慢性病を追い払うと言われている
硫黄泉が軽んじられることを,その村は嘆いている.そうして憎んでいるのだ,
頭と胃をクルーシウム*6の泉に敢えて浸け,
ガビイー*7の寒村に赴く病人らのことを.
僕は場所を変えねばならないし,よく知る宿も
馬でやり過ごさねばならない.「どこに行くんだ?俺の行き先は
クーマエ*8やバイアエではないぞ」立腹して左の手綱をひきつつ,
御者は言うだろう,馬の耳は轡をはめた口にあるのだがね*9??
養っている穀物が多いのはどちらの民か,
彼らは雨水を集めて飲むのか,それとも永久に湧く人口泉の
甘い水を飲むのか??というのも,僕は彼の地の葡萄酒はいけないのだ.
僕の田舎じゃ何でも我慢して耐えるのだが.
海に行ったら,僕は高貴で口当たりよいやつを所望するのだ,
心労を追い出し,豊かな望みとともに,
僕の血管と心を潤し,言葉を供しては
僕を若々しくしてルーカーニア*10の彼女に気に入らせるようなやつをね??
どちらの地が兎を,どちらの地が猪を多く産するのか,
どちらの海が沢山魚とウニを隠しているのか,ということを,
僕が太ってパエアークス人*11になって家に帰れるようにするには,
君の方は僕に書いてよこし,僕の方は君を信じるのがよいだろう.

*1 ルカーニアの海岸沿いの村.下のサレルヌムから約50kmほど南.
*2 不詳.
*3 現サレルノ(Salerno).
*4 現ナポリの東側20kmほどのところの海岸の町.当時の観光地.
*5 冷湿布でアウグストゥス帝を救った医者.
*6 ペルージアから30kmほど西の村.
*7 ローマとプラエネステの間の村.
*8 バイアエのやや北.
*9 つまり,馬は通い慣れた方に曲がろうとしているということ.「馬の耳は轡をはめた口にあるのだがね」というのは,馬は手綱で言う事を聞くだけで,御者の喋っていることはどのみち馬には分からないのだが,ということ.
*10 イタリアの靴の甲の部分.
*11 オデュッセイアに登場する人々.贅沢の代名詞とされた.


【2008/03/20 15:17】 Horatius Epistulae | TRACKBACK(0) | COMMENT(0) | 記事修正

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