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ウェルギリウス『選集』第1歌46-63行

M. Fortunate senex, ergo tua rura manebunt
et tibi magna satis, quamvis lapis omnia nudus
limosoque palus obducat pascua iunco:
non insueta gravis temptabunt pabula fetas,
nec mala vicini pecoris contagia laedent.    50
fortunate senex, hic inter flumina nota
et fontis sacros frigus captabis opacum;
hinc tibi, quae semper, vicino ab limite saepes
Hyblaeis apibus florem depasta salicti
saepe levi somnum suadebit inire susurro;    55
hinc alta sub rupe canet frondator ad auras,
nec tamen interea raucae, tua cura, palumbes
nec gemere aëria cessabit turtur ab ulmo.
T. Ante leves ergo pascentur in aethere cervi
et freta destituent nudos in litore piscis,     60
ante pererratis amborum finibus exul
aut Ararim Parthus bibet aut Germania Tigrim,
quam nostro illius labatur pectore vultus.

メ.幸福な老人よ,だから畠はお前のもののままで残ることになるのだな,
そしてお前には十分大きいのだ,たとえ裸の石が全部を覆っていて,
泥だらけのイグサの沼が牧場を覆ってはいるが.
食べ慣れぬ餌が身重の家畜を誘うこともないだろうし,
近くの家畜の悪い伝染病が災いすることもないだろう.
幸福な老人よ,ここで馴染みの川と,
聖なる泉の間でお前は日陰の涼を取るだろう.
ここの隣のあぜ道から,いつも通り,柳の生け垣が
ヒュブラ*1の蜜蜂にその花を吸われて,
か細いその羽音で眠りに入るように誘うこともよくあるだろう.
ここから,高い岩山から,剪定人が空に向かって歌い,
だがまたその間,お前の好きな,ガラガラ声の鳩も,
雉子鳩も,聳える楡の樹からポッポとなくのを止めないだろう.
テ.それだから,その前に,鹿は空で草を食み,
そして海は裸の魚どもを岸辺に置き去りにし,
その前に,両者が彷徨う土地から追い出され,
パルティア人がアラル川の,ゲルマン人がティグリス川の水を飲むだろう*2
わしの胸からかのお方の顔が忘れられるよりも先に.

*1 シチリア東側(エトナ山の南またはシラクサの北側?)都市で,草花と養蜂で有名であった.ここでは本来の意味ではなく,枕詞(epitheton)として使われている.
*2 パルティアはティグリス川を含む領域に住む.ゲルマン人は厳密にはアラル川(現サオーヌ川)の近辺には住まないが,ウェルギリウスの時代にはゲルマン人はライン川を越えて,アラル川のあたりまで来ていた(cf. Clausen, ad loc.).


【2007/10/01 10:50】 Vergilius | TRACKBACK(0) | COMMENT(0) | 記事修正

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