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プロペルティウス第3巻第11歌51-72行(完結)

fugisti tamen in timidi vaga flumina Nili:
 accepere tuae Romula vincla manus.
bracchia spectavi sacris admorsa colubris,
 et trahere occultum membra soporis iter.
' Non hoc, Roma, fui tanto tibi cive verenda. '  55
 dixit et assiduo lingua sepulta mero.
septem urbs alta iugis, toto quae praesidet orbi,
 femineo timuit territa Marte minas.      58
nunc ubi Scipiadae classes, ubi signa Camilli,  67
 aut modo Pompeia, Bospore, capta manu?  68
Hannibalis spolia et victi monumenta Syphacis, 59
 et Pyrrhi ad nostros gloria fracta pedes?   60
Curtius expletis statuit monumenta lacunis,
 et Decius misso proelia rapit equo,
Coclitis abscissos testatur semita pontis,
 est cui cognomen corvus habere dedit.
haec di condiderant, haec di quoque moenia servant: 65
 vix timeat salvo Caesare Roma Iovem.    66
Leucadius versas acies memorabit Apollo:   69
 tantum operis belli sustulit una dies.     70
at tu, sive petes portus seu, navita, linques,
 Caesaris in toto sis memor Ionio.

58 om. N femineas FLP : femineo Korsch  67-68 post 58 transtulit Passerat

しかし,お前は怯えるナイル川の流れに逃げた.
 お前の両手はローマの枷を受けたのだ.
僕は聖なる毒蛇に噛まれた腕を見た,
 そして眠りの道が気付かれずに身体を飲み込むのを.
「このかくも偉大な市民がいれば,ローマよ,お前は私を恐れる必要はない」
 絶え間なく飲まれる生酒に溺れた舌もこう言った.
七つの頂の聳える,全世界を支配する都が,
 戦いに怯え,女性の脅威を恐れていた.
今,スキーピオーの艦隊*1は何処にいったのだ,カミッルスの軍旗*2は,
 あるいはボスポルス海峡よ,ポンペイユスの手に落ちた軍旗は*3
ハンニバルからの戦利品,打ち負かされたシュパクス*4の記念碑,
 そして我々の足下で打ち砕かれたピュッルスの栄光*5は?
クルティウスは地割れを塞ぐことで永遠の記念碑を立て*6
 そしてデキウスは馬を馳せて戦列を破り*7
コクレースの小道は,落とされた橋の証となり*8
 また,烏がその名字を与えたところの者もいた.
この城壁は神々が据え,この城壁はまた神々が守り給う.
 カエサルが生きていれば,ローマはユッピテルをも殆ど恐れないだろう.
レウカスのアポッローン*9は,戦列の敗走を記憶するだろう.
 これほどの規模の戦いを,その一日が終らせたのだ.
だが,お前は,水夫よ,港へ向かうにせよ,去るにせよ,
 イオニア海ではカエサルのことを忘れるなかれ.

*1 大スキーピオーのアフリカ攻略を指すらしい.
*2 カミッルスはローマ略奪の後,ガリア人を平定した将軍.この軍旗は略奪の際に奪われた後に取り戻したもの.
*3 ミトリダテース王はポンペイユスによって打ち破られ,自殺に追い込まれる.
*4 ヌミディアの王.スキーピオーによって打ち負かされる.
*5 エピールスの王.イタリアに侵攻し,ローマはからくも打ち破る.
*6 マールクス・クルティウスは,予言者がフォルムの地割れを身をもって塞げばローマは永遠となるという言葉に従い,フォルムにできた地割れに飛び込む.
*7 プーブリウス・デキムス・ムースは,父子がいて,それぞれラティーニー人,あるいはガリア人の戦列に馬で乗り込み,神々に命を捧げることで,勝利を獲得する.
*8 ホラーティウス・コクレースは,エトルリア人の急襲でローマ軍が逃げる中,ティベリス川にかかる橋の前で,橋が破壊されるまで敵を食い止めたのち,川を泳いで逃げる.この武勇には像と土地の報酬があったが,小道については不詳.
*9 レウカスはアカルナーニアの対面のイオニア海の島で,その岬にアポッローンの神殿があり,ここからアクティウムの戦いが見渡せた.


【2007/09/26 01:26】 Propertius | TRACKBACK(0) | COMMENT(0) | 記事修正

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