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逆上がりをラテン語に変えてみましょう


http://www.huffingtonpost.jp/shoichi-kasuo/a-back-hip-circle_b_6239972.html

「もうこれで、ラテン語の練習しなくて良いんだね!!」



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【2014/11/30 18:49】 COMMENTARII DIURNI | TRACKBACK(0) | COMMENT(0) | 記事修正

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Cicero: De Divinatione 注釈近刊

 12月末にキケローの『予見について』の注釈が出版されるようです.

Celia E. Schultz. A Commentary on Cicero, De Divinatione I. Michigan Classical Commentaries. Ann Arbor: University of Michigan Press, 2014.Dec. Forthcoming. (Paperback $27.95 U.S.)

ペーパーバックで30ドルというのは本当にありがたい価格です.これで円安がすすんでいなければもっとうれしいはずですが.こちらもぼちぼち再開しようかと考え中です.



【2014/11/27 03:13】 COMMENTARII DIURNI | TRACKBACK(0) | COMMENT(0) | 記事修正

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『カティリーナ弾劾』第一弁論訳し終わりました・著作権切れLoebと教科書リンク集

 短い弁論ですが,なんだか色々あって時間がかなりかかってしまいました.相変わらず誤訳も多々ありそうですが,今後色々修正してゆく予定です.

 ところで,著作権切れの古典語関係の教科書類と著作権切れのLoebのリンク集で非常にいいものがありました.

  G'Oogle <http://www.edonnelly.com/google.html>
  
  DownLOEBables <http://www.edonnelly.com/loebs.html>


 上のほうが著作権切れ教科書類,下が著作権切れLoebのリンク集です.作っておられるのは Donnelly さんという方ですが,ページの内容から,医師(多分専門は放射線医)の方のようです.おそらく古典語は趣味と思いますが,textkitなどのフォーラムにも参加されているようです.ラテン語ギリシア語の変化表トレーニングのページもありますが,残念ながらギリシア語は読み込めませんでした…….



【2014/11/22 02:26】 COMMENTARII DIURNI | TRACKBACK(0) | COMMENT(0) | 記事修正

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キケロー 『カティリーナ弾劾』 第一弁論 33 (完結)

(33) hīsce ōminibus, Catilīna, cum summā reī pūblicae salūte, cum tuā peste ac perniciē cumque eōrum exitiō, quī sē tēcum omnī scelere parricīdiōque iūnxērunt, proficīscere ad impium bellum ac nefārium.
 tū, Iuppiter, quī īsdem, quibus haec urbs, auspiciīs ā Rōmulō es cōnstitūtus, quem Statōrem huius urbis atque imperī vērē nōmināmus, hunc et huius sociōs ā tuīs cēterīsque templīs, ā tēctīs urbis ac moenibus, ā vītā fortūnīsque cīvium omnium arcēbis et hominēs bonōrum inimīcōs, hostēs patriae, latrōnēs Italiae, scelerum foedere inter sē ac nefāriā societāte coniūnctōs suppliciīs vīvōs mortuōsque mactābis.


(33) まさにこれらの予兆とともに,カティリーナよ,国家には最高の安全をもたらしつつ,お前には疫病と破壊をもたらし,そしてあらゆる悪事と身内殺しによってお前と結びついている者らには破滅をもたらしつつ,お前は不敬で悪逆な戦争へと旅立つがよい.
 ユッピテル様,この都が築かれたときと同じ予兆でロームルスにより据えられたお方よ,この都と支配権のスタトル*1と我々が真実呼ぶところのお方よ,あなたはこの者とこの者の仲間を,あなたの神殿とその他の神殿から,都の家々と城壁から,全ての市民の生命と財産から遠ざけることでしょう,そして,悪事の同盟と非道の協定により互いに結ばれているところの,善き人々への対立者ども,祖国の敵ども,イタリアを略奪する者どもを,永遠の罰により,生きているうちも死して後も苛みたもうことでしょう.

*1 本来の意味は「止める者」の意味だが,ここでは「守護者」ぐらいの意味で用いられているようである.第一弁論 11 注*1参照.



【2014/11/22 02:03】 Cicero In Catilinam | TRACKBACK(0) | COMMENT(0) | 記事修正

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キケロー 『カティリーナ弾劾』 第一弁論 32

(32) quā rē sēcēdant improbī, sēcernant sē ā bonīs, ūnum in locum congregentur, mūrō dēnique, quod saepe dīxī, sēcernantur ā nōbīs; dēsinant īnsidiārī domī suae cōnsulī, circumstāre tribūnal praetōris urbānī, obsidēre cum gladiīs cūriam, malleolōs et facēs ad īnflammandam urbem comparāre; sit dēnique īnscrīptum in fronte ūnīus cuiusque, quid dē rē pūblicā sentiat. polliceor hoc vōbīs, patrēs cōnscrīptī, tantam in nōbīs cōnsulibus fore dīligentiam, tantam in vōbīs auctōritātem, tantam in equitibus Rōmānīs virtūtem, tantam in omnibus bonīs cōnsēnsiōnem, ut Catilīnae profectiōne omnia patefacta, illustrāta, oppressa, vindicāta esse videātis.


(32) それ故,不正な輩どもは去らしめよ,善良な人々より離れ,一カ所に集まり,要するに,私がもう何度も言っているように,城壁により我々から分たれるようにせよ.執政官に本人の家で罠にかけることを,都市政務官の演壇を取り囲むこと*1を,剣を持って元老院議事堂をかこむこと*1を,都を炎上させるために火斧*2と松明を準備することを止めよ.最後に,各個人の額には,国家についてどう思っているかを刻んでおけ*3.私は,元老院議員諸君,このことをあなた方に請け合おう.あなた方は,カティリーナの出発の時に,全てが明かされ,白日の下にさらされ,制圧され,断罪されたということを見て取るだろうが,それほどに我々執政官は万事に抜かりなく,それほどにあなた方は権威を持ちつづけ,それほどにローマの騎士諸君は勇猛果敢であり,それほどに全ての善良な人々は一致団結するであろう.

*1 どちらもいつ起こったことかなど具体的なことは不明.
*2 建物などを炎上たせるための投擲物.棒の先端に,火をつけるために麻ひもを巻き付け瀝青を塗っっている.そのために斧のような形となっている.
*3 額に文字を刻まれるのは,逃亡奴隷に行われる罰(F=fugitivus「逃亡奴隷」の文字が刻まれる).



【2014/11/22 00:36】 Cicero In Catilinam | TRACKBACK(0) | COMMENT(0) | 記事修正

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キケロー 『カティリーナ弾劾』 第一弁論 31

(31) etenim iam diū, patrēs cōnscrīptī, in hīs perīculīs coniūrātiōnis īnsidiīsque versāmur, sed nesciō quō pactō omnium scelerum ac veteris furōris et audāciae mātūritās in nostrī cōnsulātūs tempus ērūpit. hōc sī ex tantō latrōciniō iste ūnus tollētur, vidēbimur fortasse ad breve quoddam tempus cūrā et metū esse relevātī, perīculum autem residēbit et erit inclūsum penitus in vēnīs atque in vīsceribus reī pūblicae. ut saepe hominēs aegrī morbō gravī, cum aestū febrīque iactantur, sī aquam gelidam bibērunt, prīmō relevārī videntur, deinde multō gravius vehementiusque afflīctantur, sīc hic morbus, quī est in rē pūblicā, relevātus istīus poenā vehementius reliquīs vīvīs ingravēscet.


(31) なんとなれば,もう長らく,元老院議員諸君,この陰謀の危険と罠に我々は関わってきているが,しかし何の因果か,あらゆる悪と古くからある向こう見ずの狂気が,我々の執政官の時代に機が熟して勃発したのである.これほど大きなこの略奪から,そこなる者一人が取り除かれたならば,我々はもしかするとある短い時間は心配と恐怖から解放されたように見えるだろうが,しかし危機は残ることになろうし,国家の血管と内蔵に深く閉ざされることになるだろう.しばしば重い病を患う人々は,発熱によって苛まれている時に,もし冷たい水を飲んだなら,最初は解放されたようにみえるものの次にはもっと重く激しく苛まれるものだが,ちょうどそのように国家におけるこの病は,そこなる者の罰によって解放されても,残りの者が生きていれば,彼らによってよりより激しく重篤化することだろう.



【2014/11/20 00:04】 Cicero In Catilinam | TRACKBACK(0) | COMMENT(0) | 記事修正

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キケロー 『カティリーナ弾劾』 第一弁論 30

(30) quamquam nōn nūllī sunt in hōc ōrdine, quī aut ea, quae imminent, nōn videant aut ea, quae vident, dissimulent; quī spem Catilīnae mollibus sententiīs aluērunt coniūrātiōnemque nāscentem nōn crēdendō corrobōrāvērunt; quōrum auctōritāte multī nōn sōlum improbī vērum etiam imperītī, sī in hunc animadvertissem, crūdēliter et rēgiē factum esse dīcerent. nunc intellegō, sī iste, quō intendit, in Manliāna castra pervēnerit, nēminem tam stultum fore, quī nōn videat coniūrātiōnem esse factam, nēminem tam improbum, quī nōn fateātur. hōc autem ūnō interfectō intellegō hanc reī pūblicae pestem paulisper reprimī, nōn in perpetuum comprimī posse. quod sī sēsē ēiēcerit sēcumque suōs ēdūxerit et eōdem cēterōs undīque collectōs naufragōs aggregārit, exstinguētur atque dēlēbitur nōn modo haec tam adulta reī pūblicae pestis vērum etiam stirps ac sēmen malōrum omnium.


(30) にもかかわらず,この階級の中には,差し迫っている事態を理解していない,あるいは,理解していながら,それを隠しているような方々が少なからずいる.その方々は,カティリーナの希望を生温い判決*1により肥え太らせ,生まれつつある陰謀を,それを信じないことによって強化したのである.もし仮に私がこの男を処刑していたら,その方々の権威により,多くの不正な輩のみならず,経験に乏しい方々までもが,そんな処置は残忍かつ専制君主的*2なものだったと言うことになろう.今私は解っている.もしそこなる男が,彼の目指す場所,すなわちマンリウスの陣営に到着したなら,陰謀が成されていたことを理解せぬほど愚かな者は誰もいないだろうし,そんなものは成されていないなどと言うほど不正な者はいないであろう.だがこの男一人だけを殺害したなら,国家に対するこの害悪は,少しの間は抑えられるが,永遠に根絶せしめることはできないと私は理解している.しかしもし,彼が自ら追放を選び,自分と共に彼の手の者どもを連れ出し,そして一所にその他のあちこちから集められた食い詰め者どもを集合させたなら,かくも大きくなった,国家に対するこの害悪のみならず,あらゆる悪の根に加えその種もが根絶されるであろう.

*1 前63年10月21日の元老院議会で,カティリーナは陰謀を強く暗示する発言をしている(「国家には二つの身体があり,一方は身体が弱く頭も不確かで,一方は身体が強健だが頭がない.後者は自分について貢献してくれたのだから,自分は生きてその頭となろう」「自分の財産に火がつけられたなら,水でなく破壊によってそれを消すつもりだ」『ムーレーナ弁護』51)が,それに対して,陰謀対策の処置はとられることとなったものの,本人の拘束・処刑までには至らなかった.
*2 ローマでは専制君主制に対する恐怖憎悪の念が強く,元老院においてある実力者の一個人に,専制君主となる意図ありとされるような要素が認められることは,なんらかの超法規的措置さえとられかねないものであった.



【2014/11/19 15:43】 Cicero In Catilinam | TRACKBACK(0) | COMMENT(0) | 記事修正

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キケロー 『カティリーナ弾劾』 第一弁論 29

(29) "sed sī quis est invidiae metus, nōn est vehementius sevēritātis ac fortitūdinis invidia quam inertiae ac nēquitiae pertimēscenda. an, cum bellō vastābitur Italia, vexābuntur urbēs, tēcta ārdēbunt, tum tē nōn exīstimās invidiae incendiō cōnflagrātūrum?"
 hīs ego sanctissimīs reī pūblicae vōcibus et eōrum hominum, quī hoc idem sentiunt, mentibus, pauca respondēbō. ego, sī hoc optimum factū iūdicārem, patrēs cōnscrīptī, Catilīnam morte multārī, ūnīus ūsūram hōrae gladiātōrī istī ad vīvendum nōn dedissem. etenim sī summī virī clārissimī cīvēs Sāturnīnī et Gracchōrum et Flaccī et superiōrum complūrium sanguine nōn modo sē nōn contāminārunt sed etiam honestārunt, certē verendum mihi nōn erat, nē quid hōc parricīdā cīvium interfectō invidiae mihi in posteritātem redundāret. quod sī ea mihi maximē impenderet, tamen hoc animō fuī semper, ut invidiam virtūte partam glōriam, nōn invidiam putārem.


(29) 「しかしもし何か憎悪されることへの恐れがあるのであれば言うが,無為無能のそれより厳格強硬への憎しみがひどくなるということはないのだ.それとも,戦争でイタリアが荒らされ,諸都が痛めつけられ,家々が焼かれるであろう時,その時こそお前は憎しみの火によってお前が炎上することになろうとは思わないか?」
 国家が語るこれらの最も聖なる声に対して,そしてこの同じ見解を持っている人々に対して,私は簡潔に答えよう.私としては,もしこれが行うに最良のことであると判断するなら,元老院諸君,カティリーナを死罪に処し,一時間の生存の猶予も,そこなる殺し屋には与えなかったろう.なんとなれば,もし最高の人々,最も高名なる人々が,サートゥルニーヌス*1とグラックス兄弟*2とフラックス*3とそれ以前の数々の人々の血を流すことによって,自らを汚すこととはならなかったのみならず,それによって栄誉を得たのであれば,この市民らの殺害者を殺したところで,後世私になんらかの憎悪の波が押し寄せるのではないかと恐れる必要がなかったのは確かである.しかし万一それがもし私に極めて由々しく脅威となるとしても,しかしながら,勇気から生まれた憎悪は栄誉であって,憎悪とは思わない,という心がけで私はずっといたのだ.

*1 第一弁論4 注*4参照.
*2 第一弁論4 注*2参照.
*3 第一弁論4 注*3参照.


【2014/11/18 23:33】 Cicero In Catilinam | TRACKBACK(0) | COMMENT(0) | 記事修正

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キケロー 『カティリーナ弾劾』 第一弁論 28

(28) "quid tandem tē impedit? mōsne maiōrum? at persaepe etiam prīvātī in hāc rē pūblicā perniciōsōs cīvēs morte multārunt. an lēgēs, quae dē cīvium Rōmānōrum suppliciō rogātae sunt? at numquam in hāc urbe, quī ā rē pūblicā dēfēcērunt, cīvium iūra tenuērunt. an invidiam posteritātis timēs? praeclāram vērō populō Rōmānō refers grātiam, quī tē, hominem per tē cognītum, nūllā commendātiōne maiōrum tam mātūrē ad summum imperium per omnīs honōrum gradūs extulit, sī propter invidiam aut alicuius perīculī metum salūtem cīvium tuōrum neglegis."


(28) 「一体何がお前を阻むのか?父祖の習慣か?だが実に頻繁に,この国家では破壊を企てる市民らを,人々は私的に死刑に処してきたのだ*1.それとも,ローマ市民の刑罰について通過成立した法律*2か?だがこの都では,国家に叛いた者どもは,市民の権利を保った例は決してなかったのだ.それとも,後世の憎しみをお前は恐れるのか?ローマ人民はお前自身を通してのみ世に認められたお前を,いかなる父祖の支持推薦にもよらずに,かくも早々とあらゆる出世の段階を通らせて最高権力にまで登らせた*3のだが,もしお前が憎しみや何らかの危険を恐れるが故に,お前の同胞市民の安全を蔑ろにするなら,お前は実に大層すばらしい感謝をローマ人民に返すのだな」

*1 キケロー自身の例では第1弁論3と注*1 参照(http://litterae.blog8.fc2.com/blog-entry-2279.html).
*2 ウァレリウス法(前508年),ポルキウス法(前197年頃),センプロニウス法(前123年)などの法律により,ケントゥリア民会での裁判を経ずに処刑することはできなかった.
*3 キケローは地方の騎士階級出身の「新人」(novus homo)であり,自分の弁論の才能で法廷活動を行い,そこから生まれた人望で出世街道を歩み,その過程の各官職は最初年齢で就任し,執政官も最小年齢の43歳で就任した.




【2014/11/16 20:32】 Cicero In Catilinam | TRACKBACK(0) | COMMENT(0) | 記事修正

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キケロー 『カティリーナ弾劾』 第一弁論 27

(27) tantum profēcī, cum tē ā cōnsulātū reppulī, ut exsul potius temptāre quam cōnsul vexāre rem pūblicam possēs, atque ut id, quod esset ā tē scelerātē susceptum latrōcinium potius quam bellum nōminārētur.
 nunc, ut ā mē, patrēs cōnscrīptī, quandam prope iūstam patriae querimōniam dētester ac dēprecer, percipite, quaesō, dīligenter quae dīcam, et ea penitus animīs vestrīs mentibus mandāte. etenim sī mēcum patria, quae mihi vītā meā est cārior, sī cūncta Italia, sī omnis rēs pūblica loquātur:
 "M. Tullī, quid agis? tūne eum, quem esse hostem comperistī, quem ducem bellī futūrum vidēs, quem exspectārī imperātōrem in castrīs hostium sentīs, auctōrem sceleris, prīncipem coniūrātiōnis, ēvocātōrem servōrum et cīvium perditōrum, exīre patiēre, ut abs tē nōn ēmissus ex urbe, sed immissus in urbem esse videātur? nōnne hunc in vincula dūcī, nōn ad mortem rapī, nōn summō suppliciō mactārī imperābis?"


(27) 私がお前を執政官職から追い出した時に成し遂げたのは,お前が執政官となって国家を苛むよりは,むしろ追放されて国家を攻撃できるようにすること,そうして,お前によって非道に企てられたことが,戦争と呼ばれるよりはむしろ略奪と呼ばれるようにすること,これだけである.
 今,元老院議員諸君,祖国が唱えるところの,あるほとんど正論ともいえる訴えに,私が懇願し退けるために,しっかりと私の発言することごとを聞き取り,その上さらにそれらを深くあなた方の理性に委ねることをお願いしたい.すなわち,もし私に対して,私にとって命より大切な祖国が,もしイタリア全体が,もし国家全体が語るとするなら:
 「マールクス・トゥッリウスよ,お前は何をしているのか?お前は敵であると知っている者,戦争の将となることがわかっている者,敵の陣営で指揮官になることを期待されているのがわかっている者,悪事の張本人,謀反の主導者,堕落した奴隷達と市民どもの招集者が出てゆくことを許すのか?その結果やつはお前によって都から追い出されるのではなく,都にけしかけられているように見えるのだが?こやつを縛めにつけ,死へと突き落とし,最高刑にて屠るようにと,お前は命じないのか?」




【2014/11/16 12:10】 Cicero In Catilinam | TRACKBACK(0) | COMMENT(0) | 記事修正

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キケロー 『カティリーナ弾劾』 第一弁論 26

(26) hīc tū quā laetitiā perfruēre, quibus gaudiīs exsultābis, quantā in voluptāte bacchābere, cum in tantō numerō tuōrum neque audiēs virum bonum quemquam neque vidēbis! ad huius vītae studium meditātī illī sunt, quī feruntur labōrēs tuī, iacēre humī nōn sōlum ad obsidendum stuprum vērum etiam ad facinus obeundum, vigilāre nōn sōlum īnsidiantem somnō marītōrum vērum etiam bonīs ōtiōsōrum. habēs, ubī ostentēs tuam illam praeclāram patientiam famis, frīgoris, inopiae rērum omnium, quibus tē brevī tempore cōnfectum esse sentiēs.


(26) これほどの数のお前の仲間のうちに,善良な男が誰一人いないことを見聞する時,そいつらの中で,お前はいかなる喜びを享受し,いかなる歓喜に小躍りし,いかなる快楽のうちに浮かれ騒ぐことか.こんな生き方を追求するために,お前の艱難辛苦と言われるところの,あの事ごとが目論まれたのだ.すなわち,不貞行為を仕掛けるためだけでなく,悪事を犯すために地面に伏していること,夫たちの眠りにのみならず,無辜の人々の財産にさえも待ち伏せ夜襲するために夜も寝ずにいること,である.お前は今,飢餓・寒さ・全物資の欠乏に対するお前のかの有名な忍耐をお披露目するチャンスを持っているのだ.それらによって,お前はあっという間に自分がぼろぼろになったことに気付くであろうがな.




【2014/11/15 22:13】 Cicero In Catilinam | TRACKBACK(0) | COMMENT(0) | 記事修正

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キケロー 『カティリーナ弾劾』 第一弁論 25

(25) ībis tandem aliquandō, quō tē iam prīdem tua ista cupīditās effrēnāta ac furiōsa rapiēbat; neque enim tibi haec rēs affert dolōrem, sed quandam incrēdibilem voluptātem. ad hanc tē āmentiam nātūra peperit, voluntās exercuit, fortūna servāvit. numquam tū nōn modo ōtium sed nē bellum quidem mihi nefārium concupistī. nactus es ex perditīs atque ab omnī nōn modo fortūnā vērum etiam spē dērelictīs cōnflātam improbōrum manum.



(25) いい加減そろそろお前は行くであろう,ずっと前からお前のその箍の外れた狂気の欲望がお前を突き動かしてきた所へと.というのも,お前にはこういった事は苦痛を与えず,逆にある信じ難い快楽をもたらすのだからな.この狂気のために自然はお前を生み,欲望が鍛え,運が奉仕したのだ.お前ときたら,余暇のみならず,戦争でさえ,悪逆なものでなければ決して欲しなかったのだからな.お前は堕落し,さらにあらゆる運のみならず,希望からも見捨てられた者どもから掻き集められた,不正な輩どもの手勢を手にしているのだ.


【2014/11/15 20:56】 Cicero In Catilinam | TRACKBACK(0) | COMMENT(0) | 記事修正

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キケロー 『カティリーナ弾劾』 第一弁論 24

(24) quamquam quid ego tē invītem, ā quō iam sciam esse praemissōs, quī tibi ad Forum Aurelium praestolārentur armātī, cui sciam pāctam et cōnstitūtam cum Manliō diem, ā quō etiam aquilam illam argenteam, quam tibi ac tuīs omnibus cōnfidō perniciōsam ac fūnestam futūram, cui domī tuae sacrārium [scelerum tuōrum] cōnstitūtum fuit, sciam esse praemissam? tū ut illā carēre diūtius possīs, quam venerārī ad caedem proficīscēns solēbās, ā cuius altāribus saepe istam impiam dexteram ad necem cīvium trānstulistī?

sacrarium scelerum α : sacrarium scelerum tuorum βγ, scelerum (tuorum) del. Halm



(24) しかし,どうしてお前にお勧めすることがあろう?既に知るところだが,お前は武装してフォルム・アウレリウム*1でお前を待たせるために,先に手の者どもを送っているし,知るところでは,お前はマンリウスとともに日にちを摺り合わせて決定したのだし,知るところでは,そのためにお前の家に聖所を作って安置したところの例の銀の鷲旗*2を,お前は先に送っているのだ.その鷲旗こそお前とお前の手の者どもに破滅と死をもたらすと,私は信じている.お前はあれなしでどうやってこれ以上がまんできるのか?殺戮に向かう時にお前が崇めるのが常であり,その祭壇からお前の不敬な右手を市民達の殺害へと向けたところの,あの鷲旗なしで?

*1 地図eF.ローマから海岸沿いを走るアウレリア街道を北上し,Tarquinii よりさらに先に少しいった所.
*2 鷲旗はローマの軍では崇拝の対象であり,軍隊では通常将軍の幕屋に隣接した場所にそれを安置するための幕屋である聖所がもうけられた.


【2014/11/15 02:25】 Cicero In Catilinam | TRACKBACK(0) | COMMENT(0) | 記事修正

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キケロー 『カティリーナ弾劾』 第一弁論 23

(23) quam ob rem, ut saepe iam dīxī, proficīscere ac, sī mihi inimīcō, ut praedīcās, tuō cōnflāre vīs invidiam, rēctā perge in exsilium; vix feram sermōnēs hominum, sī id fēcerīs; vix mōlem istīus invidiae, sī in exsilium iussū cōnsulis īverīs, sustinēbō. sīn autem servīre meae laudī et glōriae māvīs, ēgredere cum importūnā scelerātōrum manū, cōnfer tē ad Manlium, concitā perditōs cīvēs, sēcerne tē ā bonīs, īnfer patriae bellum, exultā impiō latrōciniō, ut ā mē nōn ēiectus ad aliēnōs, sed invitātus ad tuōs isse videārīs.



(23) であるから,何度も既に言ったように,お前は出てゆけ,そうして,お前が明言している通り,お前に敵対している私に,憎しみを掻き立てたいのなら,直ちに追放地へ行け.もしお前がそうしたなら,私は人々の噂にほとんど耐えられなくなるだろう.もし執政官の命令により,お前が追放地に行ったなら,お前の憎しみの重荷に私はほとんど持ちこたえられなくなるだろう.しかしもしお前が私の名声と栄光に役立つことのほうを欲するのなら,お前は向こう見ずな悪人どもの手勢を連れてマンリウス*1のところに向かい,堕落した市民どもを煽動し,よき人々より袂を分かち,祖国に戦いを仕掛け,悪辣な略奪を喜んで,そうしてお前は私に追い出されてよそ者の所に行ったのではなく,私に頼まれてお前の仲間のところに行ったのだと人に思われるようにせよ.

*1 第一弁論 5 注1と2を参照


【2014/11/14 19:59】 Cicero In Catilinam | TRACKBACK(0) | COMMENT(0) | 記事修正

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キケロー 『カティリーナ弾劾』 第一弁論 22

(22) quamquam quid loquor? tē ut ūlla rēs frangat, tū ut umquam tē corrigās, tū ut ūllam fugam meditēre, tū ut ūllum exsilium cōgitēs? utinam tibi istam mentem dī immortālēs duint! tametsī videō, sī meā vōce perterritus īre in exsilium animum induxerīs, quanta tempestās invidiae nōbīs, sī minus in praesēns tempus recentī memoriā scelerum tuōrum, at in posteritātem impendeat. sed est tantī, dum modo tua ista sit prīvāta calamitās et ā reī pūblicae perīculīs sēiungātur. sed tū ut vītiīs tuīs commoveāre, ut lēgum poenās pertimēscās, ut temporibus reī pūblicae cēdās, nōn est postulandum. neque enim is es, Catilīna, ut tē aut pudor ā turpitūdine aut metus ā perīculō aut ratiō ā furōre revocārit.



(22) しかしながら何のために私は話しているのか?お前の意思を何かが枉げ,お前が自らを正し,お前がなんらかの逃亡を熟考し,お前が何らかの追放を考えるようにするためか?願わくば不死なる神々がお前にそのような精神をお与え下さらんことを!しかしながら,私は分かっている,もしお前が私の声に恐れ戦き,追放地へと行く気になったなら,現時点ではお前の悪事の記憶が新しい故にそうではなくとも,後々どれほど大きな憎しみの嵐が私を脅かすかを.しかし,お前のその厄災が個人的なものにとどまり,そして国家の危険から切り離されている限りは,それはそうするだけの価値があるのだ.しかし,お前に対して,自分の悪徳により動揺したり,法の与える罰に恐れ戦いたり,国家の危機に譲歩することを要求することは叶わぬことだ.なんとなれば,カティリーナよ,お前は恥の気持ちが愚行から,恐れが危険から,理性が狂気からお前を呼び戻すような人間ではないのだから.




【2014/11/14 16:11】 Cicero In Catilinam | TRACKBACK(0) | COMMENT(0) | 記事修正

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キケロー 『カティリーナ弾劾』 第一弁論 21

(21) at sī hoc idem huic adulēscentī optimō P. Sēstiō, sī fortissimō virō M. Mārcellō dīxissem, iam mihi cōnsulī hōc ipsō in templō senātus iūre optimō vim et manūs intulisset. dē tē autem, Catilīna, cum quiēscunt, prōbant, cum patiuntur, dēcernunt, cum tacent, clāmant, neque hī sōlum, quōrum tibi auctōritās est vidēlicet cāra, vīta vīlissima, sed etiam illī equitēs Rōmānī, honestissimī atque optimī virī, cēterīque fortissimī cīvēs, quī circumstant senātum, quōrum tū et frequentiam vidēre et studia perspicere et vōcēs paulō ante exaudīre potuistī. quōrum ego vix abs tē iam diū manūs ac tēla contineō, eōsdem facile addūcam, ut tē haec, quae vastāre iam prīdem studēs, relinquentem ūsque ad portās prōsequantur.



(21) しかし,もし私が同じこの事を,ここにいる最良の若者たるプーブリウス・セースティウス*1に言ったとすれば,またもし最も勇敢なる人物であるマールクス・マールケッルス*2に言ったとすれば,直ちに執政官である私に対して,まさにこの神殿において,元老院は全く正当に暴力的措置を加えたはずだ.だがお前については,カティリーナよ,彼らは静かにしていることで是認し,許すことで決断し,黙ることで叫んでいるのだ.そして,それはお前にとってはその権威こそ明らかに大切なものの,その生命は極めて無価値であるところの,ここなる人々のみならず,あそこにて元老院を取り囲む最も立派で最良の人々であるローマの騎士たち,ならびにその他の最も勇敢な市民たちもそうなのである.お前も少し前にそれらの人々の集まりを見,その熱意を認め,その声を耳にすることができたはずだ.やっとのことでこの私がその手と武器とをお前から引き離していたところの人々であるが,お前が長らく破壊しようと執心していたところのこれらの諸物からお前が去るのであれば,まさにその人々を私は容易に説得して,彼らにお前を門の所まで護送させよう.

*1 前63年当時財務官であった.前57年には護民官となり,追放されたキケローの帰還に尽力する.キケロー自身は2度彼のために弁護をし,52年に行われた弁護が『セースティウス弁護』として残っている.
*2 マールクス・クラウディウス・マールケッルスは前65年財務官.カティリーナのキケロー暗殺計画を警告した一人.前54年に法務官,前51年に執政官となる.カエサルとは敵対したのちに,パルサロスの戦いの後ミュティレーネーに追放,前46年には恩赦を得るものの帰路暗殺される.




【2014/11/13 22:17】 Cicero In Catilinam | TRACKBACK(0) | COMMENT(0) | 記事修正

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キケロー 『カティリーナ弾劾』 第一弁論 20

(20) quae cum ita sint, Catilīna, dubitās, sī ēmorī aequō animō nōn potes, abīre in aliquās terrās et vītam istam multīs suppliciīs iūstīs dēbitīsque ēreptam fugae sōlitūdinīque mandāre?
 "Refer" inquis "ad senātum"; id enim postulās et, sī hic ōrdō placēre sibi dēcrēverit tē īre in exsilium, obtemperātūrum tē esse dīcis. nōn referam, id quod abhorret ā meīs mōribus, et tamen faciam, ut intellegās, quid hī dē tē sentiant. ēgredere ex urbe, Catilīna, līberā rem pūblicam metū, in exilium, sī hanc vōcem exspectās, proficīscere.
 quid est? ecquid attendis, ecquid animadvertis hōrum silentium? patiuntur, tacent. quid exspectās auctōritātem loquentium, quōrum voluntātem tacitōrum perspicis?



(20) このような状況であるのに,カティリーナよ,潔く死ぬことがお前にはできぬとすれば,別天地へと立ち去り,そして多くの正当な処罰と負債から逃れたその人生を孤独な逃亡に委ねることを,お前は躊躇しているのか?
 「元老院議会に提出せよ」とお前は言っている.実際それをお前は要求しており,そして,もしこの階級が,お前が追放されることをよしとする議決をしたなら,お前はそれに従うつもりであると言っている.私は提出はしない,それは私の流儀とはかけ離れたことであるが.しかしながら,私は,この人々がお前についてどのような見解を持っているかを,お前が理解できるようにしよう.カティリーナよ,都から出てゆけ,国家を恐怖から解放せよ,もしこの言葉*1をお前が期待しているのなら,追放地に出発せよ*2
 どうだ?はたしてお前は注意しているか?はたしてこの人々の沈黙に気づいているのか?彼らはこれを許して沈黙している.黙っている彼らの意向をお前は見通していながら,発言する彼らの権威をお前は期待しているのか?

*1 もちろん「追放」という言葉.
*2 「カティリーナよ,都から出てゆけ……追放地に出発せよ」という発言を,おそらく元老院全体に聞かせるように発言した後に,キケローは元老院全体が沈黙しているのを確認する.その後,沈黙によってこの発言,すなわち,カティリーナは追放されるべしという意見は元老院全体に是認されたのだ,という方向に話を向けて行く.


【2014/11/12 19:13】 Cicero In Catilinam | TRACKBACK(0) | COMMENT(0) | 記事修正

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キケロー 『カティリーナ弾劾』 第一弁論 19

(19) haec sī tēcum, ut dīxī, patria loquātur, nōnne impetrāre dēbeat, etiam sī vim adhibēre nōn possit? quid, quod tū tē in custōdiam dedistī, quod vītandae suspiciōnis causā ad M'.Lepidum tē habitāre velle dīxistī? ā quō nōn receptus etiam ad mē venīre ausus es, atque, ut domī meae tē asservārem, rogāstī. cum ā mē quoque id respōnsum tulissēs, mē nūllō modō posse īsdem pariētibus tūtō esse tēcum, quia magnō in perīculō essem, quod īsdem moenibus continērēmur, ad Q. Metellum praetōrem vēnistī. ā quō repudiātus ad sodālem tuum, virum optimum, M. Metellum dēmigrāstī, quem tū vidēlicet et ad custōdiendum tē dīligentissimum et ad suspicandum sagācissimum et ad vindicandum fortissimum fore putāstī. sed quam longē vidētur ā carcere atque ā vinculīs abesse dēbēre, quī sē ipse iam dignum custōdiā iūdicārit?



(19) もし以上の事をお前に対して,私が言ったように,国家が語るとすれば,たとえ国家が実力行使できなくとも,それが叶えられるべきではないか?どういうことか,お前が自分を監視下に置いた*1こと,疑惑を回避するために,マーニウス・レピドゥス*2の許に自分は住みたいとお前が言ったことは?その彼に受け入れられなかったお前は,敢えて私の所までやって来て,私の家に自分を監視するように依頼したのだ.私からもまた,同じ返事を得て,同じ市壁の中に我々が囲まれているせいで私は由々しい危険の中にいるのだから,同じ壁の中にお前と一緒にいて断じて安全でいられる訳がない,と言われ,お前は法務官クィーントゥス・メテッルス*3の所に訪れた.その彼に拒否されて,お前の仲間の,最高の人物だな,マールクス・メテッルス*4の所に移動した.その彼を,お前は明らかに,お前を監視するに最も注意深く,そして疑うに最も抜け目なく,罰するに最も厳しいと,当のお前が考えたのだ.しかし,自分で自分を監視するにふさわしいと判断したような人物が,どれほど監獄と縛め*5から遠く離れているべきと思えるか?

*1 カティリーナは反乱首謀者として告発されていた.通常,地位のある人物は,現代のように,告発後にも監獄などに入れられるわけではなく,保釈金を払って保釈されるか,そうでなければ,出廷を保証する有力者の許で監視下に置かれていた.これを custodia libera「自由監禁」と呼んだ.
*2 前66年に執政官であった.
*3 クィーントゥス・カエキリウス・メテッルス・ケレル(Quintus Caecilius Metellus Celer)は,この文から分かるように,この年(前63年)の法務官であり,前60年に執政官となる.
*4 不詳.
*5 *1の自由監禁に対して,公的な監獄では鎖につながれて監禁されて取り調べを受け,刑罰(特に死刑)の執行まで拘留された.




【2014/11/11 15:27】 Cicero In Catilinam | TRACKBACK(0) | COMMENT(0) | 記事修正

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キケロー 『カティリーナ弾劾』 第一弁論 18

(18) quae tēcum, Catilīna, sīc agit et quōdam modō tacita loquitur: "Nūllum iam aliquot annīs facinus exstitit nisī tē, nūllum flāgitium sine tē; tibi ūnī multōrum cīvium necēs, tibi vexātiō dīreptiōque sociōrum impūnīta fuit ac lībera; tū nōn sōlum ad neglegendās lēgēs et quaestiōnēs vērum etiam ad ēvertendās perfringendāsque valuistī. superiōra illa, quamquam ferenda nōn fuērunt, tamen, ut potuī, tulī; nunc vērō mē tōtam esse in metū propter ūnum tē, quicquid increpuerit, Catilīnam timērī, nūllum vidērī contrā mē cōnsilium inīrī posse, quod ā tuō scelere abhorreat, nōn est ferendum. quam ob rem discēde atque hunc mihi timōrem ēripe; sī est vērus, nē opprimar, sīn falsus, ut tandem aliquandō timēre dēsinam."



(18) それはお前に対して次のように説き,そして黙したまま,あるやり方で語っているのである.「数年の間,お前によるもの以外は何の悪事も存在しなかったし,いかなる不品行も,お前抜きでは存在しなかった.お前一人に,多くの市民の殺害*1が,お前一人に,同盟者らへの虐待と強奪*2が,罰されずかつ自由に行えた.お前は法と裁きを無視するのみならず,それらを転覆し粉砕する力さえ持っていた.以前のそれらの事ごとは,たとえ耐えられるべきものではなかったにせよ,しかしできる限り私は耐えてきたのだ.しかし今は,私はお前ただ一人のせいで恐怖の中に陥っており,どんな物音がしても,カティリーナを恐れてしまうし,私に対する謀で,お前の悪事と関わりのないものなど一つも行われないように思えるのだが,これは耐えられぬことである.であるから,お前は出てゆき,そうして私からこの恐怖を取り除け.もしその恐怖が正当なものなら,私が制圧されぬよう,しかしもし故なきものなら,いつか最終的に私が怖れることを止められるように」

*1 前82年独裁官となったスッラの指揮下で,カティリーナは反対派の粛正の執行をした.中には拷問を伴うなど,残虐な行為もあった.
*2 前67年,属州総督としてアフリカに赴任している時に,その属州の人民から物品の強奪を行ったとされ,その罪で告発されている.



【2014/11/11 03:49】 Cicero In Catilinam | TRACKBACK(0) | COMMENT(0) | 記事修正

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iTunes のラテン語

 iTunes で検索していたら,古典語関係も色々あったので.目に留まったものを多少ピックアップしていきますが,いずれまとめてリンク集に入れようと思います.

すべて iTunes で開かれるので,ご注意ください.Windows用の iTunesはこちらでDLできます.


ラテン詩の簡潔な紹介と原文朗読.
Latin Poetry Podcast

Cicero Pro Caelio の朗読.
Classics Texts: Cicero, Pro Caelio (Study Speed) (Natural)

オーストラリアのLa Trobe大学の古典学の講義.
The Roman World (La Trobe University)

ミュンヘン大学所蔵の写本など貴重書.PDFで一気にDLできます.楽譜の写本が大量にあるので,その関係の人にはすごいお宝でしょう.Cim 22 は Tibullus, Propertius, Ovidius の写本(1450年頃).
Keimelion = Schätze des Wissens


Yale大学の古代ギリシア史はビデオ版.
Ancient Greek History - Video



 とても一日では探し尽くせないので,時間をかけて探してみようと思います.以前作ったリンク集も,もう一昔前のリンクになってしまっているので,いつか大々的に更新しなければいけないですね.


【2014/11/06 03:28】 COMMENTARII DIURNI | TRACKBACK(0) | COMMENT(0) | 記事修正

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キケロー 『カティリーナ弾劾』 第一弁論 17

(17) servī mehercule meī sī mē istō pactō metuerent, ut tē metuunt omnēs cīvēs tuī, domum meam relinquendam putārem: tū tibi urbem nōn arbitrāris? et sī mē meīs cīvibus iniūria suspectum tam graviter atque offēnsum vidērem, carēre mē aspectū cīvium quam īnfestīs omnium oculīs cōnspicī mallem: tū, cum cōnscientiā scelerum tuōrum agnōscās odium iūstum et iam diū tibi dēbitum, dubitās quōrum mentēs sēnsūsque vulnerās, eōrum aspectum praesentiamque vītāre? sī tē parentēs timērent atque ōdissent tuī neque eōs ūllā ratiōne plācāre possēs, ut opīnor, ab eōrum oculīs aliquō concēderēs. nunc tē patria, quae commūnis est parēns omnium nostrum, ōdit ac metuit et iam diū nihil tē iūdicat nisī dē parricīdiō suō cōgitāre: huius tū neque auctōritātem verēbere nec iūdicium sequēre nec vim pertimēscēs?



(17) 神かけて,仮に私の奴隷たちが,お前の周囲の全市民がお前を恐れるような仕方で,私を恐れているとすれば,私は自分の家を去るべきだと思うはずだ.お前のほうは,自分は都を去るべきだとは考えないのか?そしてもし仮に私が自分の同胞市民らによって,これほどひどく疑われ,また疎まれているとわかったなら,それが不当であろうと,自分は皆の敵意ある視線によって眺められるよりは,市民らの姿がないことのほうを私は欲するはずだ.お前のほうは,お前の悪行を自覚することで,憎しみが正当なものであり,そしてもうずっとそれがお前に当然であると認識しているくせに,お前がその意思と感情を傷つけているところの人々の視線を避け,居合わせぬようにすることを,なぜお前は躊躇するのか?もし仮に生みの親らがお前を恐れ,お前のことを憎んでおり,かつお前がどんなやり方でも彼らをなだめることができないとすれば,私が思うに,お前は彼らの目の届く所から,どこか別の所へと退くはずだ.今,我々全員の共通の生みの親たる祖国は,お前を憎み恐れ,そして,もうずっとお前は自分の親殺し以外は考えていないと判断している.この権威を,お前ときたら,恐れもせず,その判断に従いもせず,その力に恐れ戦きもしないのか.



【2014/11/05 20:17】 Cicero In Catilinam | TRACKBACK(0) | COMMENT(0) | 記事修正

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キケロー 『カティリーナ弾劾』 第一弁論 16

(16) quotiēns iam tibi extorta est ista sica dē manibus, quotiēns excidit cāsū aliquō et ēlāpsa est! [tamen eā carēre nōn diūtius potes.] quae quidem quibus abs tē initiāta sacrīs ac dēvōta sit, nesciō, quod eam necesse putās esse in cōnsulis corpore dēfigere.
 nunc vērō quae tua est ista vīta? sīc enim iam tēcum loquar, nōn ut odiō permōtus esse videar, quō dēbeō, sed ut misericordiā, quae tibi nūlla dēbētur. vēnistī paulō ante in senātum: quis tē ex hāc tantā frequentiā, tot ex tuīs amīcīs ac necessāriīs salūtāvit? sī hoc post hominum memoriam contīgit nēminī, vōcis exspectās contumēliam, cum sīs gravissimō iūdiciō taciturnitātis oppressus? quid? quod adventū tuō ista subsellia vacuefacta sunt, quod omnēs cōnsulārēs, quī tibi persaepe ad caedem cōnstitūtī fuērunt, simul atque assēdistī, partem istam subselliōrum nūdam atque inānem reliquērunt, quō tandem animō tibi ferendum putās?

tamen ea carere non diutius potes del. Heumann. cf. 24 tu ut illa carere diutius possis ...?


(16) もう何度お前は手からお前の短剣*1を奪い取られたことか,何度何かの偶然でそれがこぼれ落ちたり滑り落ちたりしたことか.[しかしながらそれをお前はこれ以上長く手放していることはできぬ.] *2 それは実際,お前によって,何かは知らぬが地下の神々への儀式に捧げられ誓願されたもので.そうしたのは,それを執政官の身体に必ずや突き刺さねばならぬとお前が思う故である*3
 さてしかし,お前のその生き様ときたらどんなものか?実に私は今,抱いて当然の憎しみに突き動かされているようにではなく,お前にはそうすべき謂れもない哀れみによって突き動かされているように見えるように,お前に話しかけるとしよう.お前は少し前に元老院に来た.これほど多くのこの群衆の中の誰が,これほど多くのお前の友人や身内の者のうちの誰が,お前に挨拶をしたか?もしこのことが,人の記憶の範囲ではいかなる者にも前例がないことだとすれば,お前は沈黙という極めて重い判決に圧し潰されていながら,声高な侮辱を期待しているのか?どうだ?お前の到着の時,お前のいる議員席が空になったこと,殺害すべしとお前が何度も決めたところの全執政官経験者が,お前が座った途端,お前のいる座席の一帯ぐるりを離れて,そこががらんと空っぽになったこと,これらをお前はどんな気持ちで耐えねばならぬと思っているのか?

*1 sica は先端がカーブした短剣.単なる短い剣というより,暗殺用に隠し持たれるというイメージの剣.
*2 第一弁論の24に類似する箇所が出てくる(そこでは短剣の代わりに軍旗が儀式に捧げられたことが言及されている)が,おそらくそこからヒントを得て,後に付け足された部分.24の表現に比べると,文の作りが単純で,必要性も感じられない.続く quae quidem quibus の関係代名詞も,sica から引き離されてしまっており(もちろん可能でないとはいわないが),この一文はないほうが文の流れとしてはよい.
*3 暗殺者はしばしばこのような怪しげな儀式と関係付けられた.



【2014/11/05 02:43】 Cicero In Catilinam | TRACKBACK(0) | COMMENT(0) | 記事修正

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キケロー 『カティリーナ弾劾』 第一弁論 15

(15) potestne tibi haec lūx, Catilīna, aut huius caelī spīritus esse iūcundus, cum sciās esse hōrum nēminem, quī nesciat tē prīdiē Kalendās Iānuāriās Lepidō et Tullō cōnsulibus stetisse in comitiō cum tēlō, manum cōnsulum et prīncipum cīvitātis interficiendōrum causā parāvisse, scelerī ac furōrī tuō nōn mentem aliquam aut timōrem tuum sed Fortūnam populī Rōmānī obstitisse?
 ac iam illa omittō — neque enim sunt aut obscūra aut nōn multum commissa posteā; quotiēns tū mē dēsignātum, quotiēns vērō cōnsulem interficere cōnātus es! quot ego tuās petitiōnēs ita coniectās, ut vītārī posse nōn vidērentur, parvā quādam dēclīnātiōne et, ut aiunt, corpore effūgī! nihil agis, nihil assequeris, neque tamen cōnārī ac velle dēsistis.

(15) お前にとってこの光が,カティリーナよ,あるいはこの空の息吹が心地よいなどということがありうるか?レピドゥスとトゥッルスが執政官の時の12月29日*1に,お前は武器を持って民会場に立ち,執政官の国家の第一人者らを殺害するために手勢を用意し,そしてお前の狂気の悪行に立ちはだかったのは,お前の何らかの理性や恐れではなく,ローマ人民の幸運であったことを,ここにいる人々のうち知らぬものなどおらぬことを,お前はわかっているのに?
 だがもうこういった事も私は省くとしよう——というのも,それらは周知のことであるし,その後もお前は少なからず悪事を犯したのだから.お前ときたら,次期執政官である私を私を殺害することを何度試み,さらに執政官となった私にも何度試みたことか.避けようもなさそうなやり方でお前が仕掛けた攻撃を,私は少々身体を傾けることで,いわば,かわし身によって,幾度逃れたことか.お前は何一つ遂げもせず,何一つ成功しないのだが,しかしそれでもお前は執拗に試み,あきらめもせぬ.

*1レピドゥスとトゥッルスが執政官の時は前66年のこと.12月29日は,文字通りには「1月一日の前日」である.ユーリウス以後はそれは12月31日になるはずだが,ユーリウス暦以前は,ひと月は3月・5月・7月・10月は現在と同じ31日,それ以外は29日からなっていた.



【2014/11/04 02:45】 Cicero In Catilinam | TRACKBACK(0) | COMMENT(0) | 記事修正

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キケロー 『カティリーナ弾劾』 第一弁論 14

(14) quid vērō? nūper cum morte superiōris uxōris novīs nuptiīs locum vacuefēcissēs, nōnne etiam aliō incrēdibilī scelere hoc scelus cumulāvistī? quod ego praetermittō et facile patior silērī, nē in hāc cīvitāte tantī facinoris immānitās aut exstitisse aut nōn vindicāta esse videātur. praetermittō ruīnās fortūnārum tuārum, quās omnīs proximīs Īdibus tibi impendēre sentiēs: ad illa veniō, quae nōn ad prīvātam ignōminiam vitiōrum tuōrum, nōn ad domesticam tuam difficultātem ac turpitūdinem, sed ad summam rem pūblicam atque ad omnium nostrum vītam salūtemque pertinent.


(14) さらにどうだ?最近お前は前妻の殺害によって,新たな婚姻のための場所を空けた後に,別の信じ難い悪事*1をこの悪事に重ねたではないか?この国家においてこれほどまでの巨悪が存在したり,罰されたりせずにいたと思われないようにするために,このことを私は触れずにおくし,このことが沈黙されていることを寛大に我慢する.お前も知ることになるところの,次の望日*2にお前に迫っているお前の財産の壊滅のことも触れずにおこう.お前の悪徳による個人的な不名誉,お前の家の困難と醜態にかかわることではなく,国家の存続と我々全員の生命と安全にかかわることに,私は話を進めよう.


*1 新妻の歓心を買うために前妻との子を殺害したこと.
*2 ローマの暦では,朔日,月の真ん中の日であるイードゥス,イードゥスの9日前であるノーナエが金銭のやり取りの期限となる.ここでは日本の太陰暦の望日を訳にあてているが,太陰暦の望日が15日であるのに対して,ローマのイードゥスは3月・5月・7月・10月では15日であるものの,それ以外の月では13日であった.キケローのこの弁論は,前63年11月7日(ノーナエ)か8日に行われたものなので,次の支払日であるイードゥスは11月13日である.


【2014/11/02 23:20】 Cicero In Catilinam | TRACKBACK(0) | COMMENT(0) | 記事修正

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