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ホラーティウス『イアムボス集」17歌65-81行(17歌完結)

optat quietem Pelopis infidi pater   65
egens benignae Tantalus semper dapis,
optat Prometheus obligatus aliti,
optat supremo collocare Sisyphus
in monte saxum; sed vetant leges Iovis.
voles modo altis desilire turribus,   70
modo ense pectus Norico recludere,
frustraque vincla gutturi nectes tuo
fastidiosa tristis aegrimonia.
vectabor umeris tunc ego inimicis eques
meaeque turba cedet insolentiae.   75
an, quae movere cereas imagines,
ut ipse nosti curiosus, et polo
deripere lunam vocibus possim meis,
possim crematos excitare mortuos
desiderique temperare pocula,     80
plorem artis in te nil agentis exitus?'

不実のペロプス*1の父,タンタロスは休息を求めている.
彼は永遠に豪華な宴を得られずにいるのだが.
縛られて鳥にさらされているプロメーテウスは休息を求めている,
シーシュポスは山の頂上に岩を置く事を
求めている.しかし,ユッピテルの法はそれを禁じている.
時にお前は高い塔から飛び降りる事を望むだろう,
時にお前はノーリクム*2の槍で胸を突くことを,
そして,無駄にお前の首に縄を巻くだろう,
嫌というほどの苦しみに苛まれて.
その時私は,敵の肩に馬乗りになって運ばれるだろう,
そして,私の不遜な態度に群衆は屈服するだろう.
それとも,蝋の人形を意のままにし,
お前自身も知りたがっているように,天から
私の呪文で月を取り除くことができ,
火葬された死者を呼び起こすことができ,
恋の妙薬を調合することができるこの私が,
お前に私の業が何の効き目もないという結果を泣く事になりえようか.」


*1 ペロプスは,ヒッポダミーアを得る為に助力したミュルティオスを殺している.そのため,不実と言われている.
*2 現オーストリア.鉄の産地で有名.

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【2006/04/09 22:06】 Horatius Iambi (Epodi) | TRACKBACK(0) | COMMENT(0) | 記事修正

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ホラーティウス『イアムボス集」17歌53-64行

(Canidia)
'Quid obseratis auribus fundis preces?
non saxa nudis surdiora navitis
Neptunus albo tundit hibernus salo.   55
inultus ut tu riseris Cotytia
vulgata, sacrum liberi Cupidinis,
et Esquilini pontifex venefici
impune ut urbem nomine impleris meo?
quid proderat ditasse Paellignas anus  60
velociusve miscuisse toxicum?
sed tardiora fata te votis manent.
ingrata misero vita ducenda est in hoc,
novis ut usque suppetas laboribus.

60 proderat ] proderit C Ψ Pl : ris R

(カニーディア)
「どうしてお前は閂をかけた耳に祈りを注ぐのか?
冬の海が白い海水で打つ
岩も,裸の水夫らに私よりも耳を閉ざしてはいない.
お前は罰されなければコトューティアの広く知られている祭り*1
馬鹿にするのじゃないか,自由気ままなクピードーの聖儀を,
そして,お前は毒にまみれたエスクィリアエ*2の大将気取りで
罰されることなく町を私の名前で満たすんじゃないのか.
パエリグニー人*3の老婆を金持ちにすることが,
あるいは,もっと速く効く毒薬を調合する事が,何の役に立ったのか.
だが,願掛けよりも遅く現れる宿命がお前を待ち受けている,
哀れなお前は,嫌な人生を送らねばならぬ,
お前がいつも新しい労苦の餌食になるようにな.


*1 トラキアの愛の神コトュートーの為の祭り.詳しくはWatson参照.ここでは単にカニーディアが執り行った愛の魔術を指しているだけであろう.
*2 ローマの丘の一つ.墓場としても使われ,魔術との関連もそのため深い.これについては,以下の図書の記述が参考になる.

K.ホプキンス著 高木正朗・永都軍三訳『古代ローマ人と死』京都:晃洋書房,1996.pp.75-8.

ちなみにこの場所は,アウグストゥス帝政化,マエケーナースによって公園(!)にされる.
*3 サベッリー人の一部族.魔術とのつながりは証明されていないが,そのようなイメージがもたれていたのかもしれない(cf.Mankin ad loc.).


【2006/04/09 15:58】 Horatius Iambi (Epodi) | TRACKBACK(0) | COMMENT(0) | 記事修正

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ホラーティウス『イアムボス集」17歌37-52行

effare: iussas cum fide poenas luam,
paratus expiare, seu poposceris
centum iuvencis, sive mendaci lyra
voles sonari: 'tu pudica, tu proba     40
perambulabis astra sidus aureum.'
infamis Helenae Castor offensus vice
fraterque magni Castoris victi prece
adempta vati reddidere lumina:
et tu, potes nam, solve me dementia,   45
o nec paternis obsoleta sordibus,
neque in sepulcris pauperum prudens anus
novendialis dissipare pulveres.
tibi hospitale pectus et purae manus
tuusque venter Pactumeius et tuo    50
cruore rubros obstetrix pannos lavit,
utcumque fortis exsilis puerpera.

vice ] vicem R (B)

言ってくれ,君が命じる罰を僕は忠実に償おう,
償う準備は出来ている,たとえ君が
百頭の若牛を要求しても,たとえ嘘をついてリュラで
歌わせたいとしても.「君は慎み深く,君は公正で,(40)
星空を,黄金の星となって歩むであろう」と.
ヘレネーの不名誉の誹りの定めに怒ったカストルと
偉大なカストルの兄はその兄弟も,嘆願に負けて
詩人に奪ったその光を返したのだ*1
君もまた,それが出来るのだから,僕を狂気から解放してくれ,(45)
おお,父親譲りの汚れにまみれていない君よ,
そして,貧民の墓場で九日の後に灰を撒く*2ことを
よくする老婆ではない君よ.
君の心は人当たり親切で,そして手は純潔で,
君の子はパクトゥメイウス族のもの*3で,そして君の(50)
血でもって赤くなった取り布を助産婦は洗ったのだ,
君が子供を生んでからぴんぴんして飛び起きあがるたびにね*4


*1 ステシコロスは,ヘレネーの歌を歌った際,その不名誉をも歌ったため,ヘレネーの兄弟であるカストルとポッルークスに,視力を奪われたが,その名誉回復の歌を歌って回復したと伝えられる.
*2 ローマ人は火葬の後,9日目に灰を埋葬したらしい.貧民の墓は監視はなく,この部分ではカニーディアが魔術に関するいかがわしい行為をしている事への言及がされているようである.
*3 パクトゥメイウス族については不詳.
*4 彼女の子供は本当の子ではないということ.普通は出産の後には体力は消耗されている(と思います).第5歌などを参照.


【2006/04/09 13:12】 Horatius Iambi (Epodi) | TRACKBACK(0) | COMMENT(0) | 記事修正

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ホラーティウス『イアムボス集」17歌19-36行

dedi satis superque poenarum tibi,
amata nautis multum et institoribus:    20
fugit iuventas et verecundus color,
relinquor ossa pelle amicta lurida,
tuis capillus albus est odoribus.
nullum a labore me reclinat otium;
urget diem nox et dies noctem neque est  25
levare tenta spiritu praecordia.
ergo negatum vincor ut credam miser,
Sabella pectus et cremare carmina
caputque Marsa dissilire nenia.
quid amplius vis? o mare et terra, ardeo  30
quantum neque atro delibutus Hercules
Nessi cruore nec Sicana fervida
virens in Aetna flamma: tu, donec cinis
iniuriosis aridus ventis ferar,
calet venenis officina Colchicis?      35
quae finis aut quod me manet stipendium?

僕は十分たっぷりと罰を君に償った,
水夫や行商人に沢山愛された君よ.(20)
若さと慎み深い気色は逃げさって
僕は土気色の皮をまとった骨になって残っている*1
君の香りのおかげで髪の毛は真っ白だ.
いかなる休息も,僕を労苦から休ませてはくれない.
夜は昼を押しのけ,昼は夜を押しのける,そして,(25)
休息で張った胸を休める事も許されない.
それだから,僕は打ち負かされて,人があり得ないという事を信じているのだ,
すなわち,サベッリー人*2の歌が胸を焦がし,
マルシー人の魔法の歌で頭が割れるという事を.
何を君はこれ以上求めるのか.おお,海と大地よ,僕は燃え上がっている,(30)
ネッススの黒い血を塗られたヘルクレース*3も,
シチリアの燃えたぎるアエトナ火山の
青く燃え上がる炎もそこまでは燃え上がらないほどに.だが君よ,僕が
乾いた灰になって,わがままな風によって飛ばされてしまうほどに,
君は熱を上げているのか,コルキス*4の毒薬工場よ.(35)
どんな運命が,あるいはどんな取り立てが僕を待っているのか.


*1 恋愛詩では,恋に冒された者はやせ細り,不健康な状態になる.
*2 中部イタリアの民族.続くマルシー人も含む.
*3 ヘルクレースは,河を渡る際に,渡し手のネッスス(ケンタウロス)が,妻デーイアネイラを犯そうとしたため,これを殺したが,その際に,デーイアネイラに,ヘルクレースの愛情を取り戻す妙薬として彼自身の血を与える.ヘルクレースの浮気を疑ったデーイアネイラは,その血を使ったため,ヘルクレースは火に焼かれ苦しむ.
*4 メーデイアの出身地で,魔法で有名な場所.


【2006/04/09 02:24】 Horatius Iambi (Epodi) | TRACKBACK(0) | COMMENT(0) | 記事修正

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ホラーティウス『イアムボス集」17歌1-18行

Iam iam efficaci do manus scientiae,
supplex et oro regna per Proserpinae,
per et Dianae non loquenda nomina,
per atque libros carminum valentium
refixa caelo devocare sidera,        5
Canidia, parce vocibus tandem sacris
citumque retro solve, solve turbinem.
movit nepotem Telephus Nereium,
in quem superbus ordinarat agmina
Mysorum et in quem tela acuta torserat.  10
luxere matres Iliae addictum feris
alitibus atque canibus homicidam Hectorem,
postquam relictis moenibus rex procidit,
heu, pervicacis ad pedes Achillei.
saetosa duris exuere pellibus        15
laboriosi remiges Ulixei
volente Circa membra; tunc mens et sonus
relapsus atque notus in vultus honor.

11 unxere a R Ψ V : luxere cett.

もう,もう僕は力強い知識へと僕の手を引き渡している.
そして,プロセルピナ*1の女王にかけて,
そして,ディアーナ*2の口にすべきではない名前にかけて,
そして,空に張り付いている星を呼び降ろす
力のある歌の本にかけて,僕は跪いて乞い願う,(5)
カニーディアよ,もう秘密の呪文を止してくれ,
回らせている円盤*3を逆向きに解いてくれ.
テーレプスはネーレウスの孫の心を動かしたのだ*4
その男に,彼は傲慢にもミューシアの兵列を組み,
そしてその男に鋭い矛先を投げつけたのであったが.(10)
イーリオンの母たちは,猛禽や
野犬にさらされた殺戮者ヘクトルに香油を塗った,
*5が城壁を離れて,
ああ,退く事知らぬアキッレウスの足下にひれ伏した後に.
逞しい皮膚から,毛むくじゃらの皮を(15)
苦難多きウリクセースの漕ぎ手らは
キルケーの許しを得て脱ぐ事ができた.その時,心も声も,
戻り,さらに顔には以前認められた気高さも戻った.


*1 穀物の女神ケレースの娘で,冥界の王プルートーの妻.冥界の女王.
*2 ギリシア神話のアルテミスと同一視される,狩りと月の女神.セレーネー,ヘカテーと,三つの姿を取り,冥界や魔術とのつながりをもつ.
*3 rhombusなどと呼ばれる,魔法の際に使われる円盤.両側中心に紐がついており,それを使って回転させながら,呪文などを唱える.
*4 ミュシアの王テーレプスはアキッレウスの槍に傷つき,後にその槍の錆で癒されることになる.
*5 トロヤ王プリアモスは,息子ヘクトルの遺体を引き取りにアキッレウスの下へ訪れる.


【2006/04/08 11:38】 Horatius Iambi (Epodi) | TRACKBACK(0) | COMMENT(0) | 記事修正

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ホラーティウス『イアムボス集」17歌1-7行
Iam iam efficaci do manus scientiae,
supplex et oro regna per Proserpinae,
per et Dianae non loquenda nomina,
per atque libros carminum valentium
refixa caelo devocare sidera,      5
Canidia, parce vocibus tandem sacris
citumque retro solve, solve turbinem.

もう,もう僕は力強い知識へと僕の手を引き渡している.
そして,プロセルピナ*1の女王にかけて,
そして,ディアーナ*2の口にすべきではない名前にかけて,
そして,空に張り付いている星を呼び降ろす
力のある歌の本にかけて,僕は跪いて乞い願う,(5)
カニーディアよ,もう秘密の呪文を止してくれ,
回らせている円盤*3を逆向きに解いてくれ.

*1 穀物の女神ケレースの娘で,冥界の王プルートーの妻.冥界の女王.
*2 ギリシア神話のアルテミスと同一視される,狩りと月の女神.セレーネー,ヘカテーと,三つの姿を取り,冥界や魔術とのつながりをもつ.
*3 rhombusなどと呼ばれる,魔法の際に使われる円盤.両側中心に紐がついており,それを使って回転させながら,呪文などを唱える.

【2006/02/24 01:01】 Horatius Iambi (Epodi) | TRACKBACK(0) | COMMENT(0) | 記事修正

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あとは17歌
あと一つ翻訳したら,ホラーティウスのイアムボス集完訳です.いやいや,一つの作品を完訳するというのは大変ですが,面白いものです.でもまだまだ分からない事や,間違って訳している所も多いと思うので,せっかくですからまた折りをみて,改良していこうと思います.

【2006/02/17 21:28】 Horatius Iambi (Epodi) | TRACKBACK(0) | COMMENT(0) | 記事修正

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ホラーティウス『イアムボス集」16歌49-66行(完結)

illic iniussae veniunt ad mulctra capellae
 refertque tenta grex amicus ubera,
nec vespertinus circumgemit ursus ovile,    50
 neque intumescit alta viperis humus.
nulla nocent pecori contagia, nullius astri    61
 gregem aestuosa torret impotentia.      62
plura felices mirabimur: ut neque largis     53
 aquosus Eurus arva radat imbribus
pinguia nec siccis urantur semina glaebis,    55
 utrumque rege temperante caelitum.
non huc Argoo contendit remige pinus,
 neque impudica Colchis intulit pedem;
non huc Sidonii torserunt cornua nautae
 laboriosa nec cohors Ulixei.         60
Iuppiter illa piae secrevit litora genti,      63
 ut inquinavit aere tempus aureum.
aere dehinc ferro duravit saecula; quorum   65
 piis secunda vate me datur fuga.

61-62 post 52 transp. Heynemann: post 56 Bentley

ここでは命ぜられずに,山羊は搾乳桶のところへ来,
 牛の群は豊かな乳房を喜んで持って来る.
夜にも熊が羊小屋の周りで唸る事もなく,(50)
 大地も地中深く蛇を孕んで膨らむこともない.
いかなる疫病も家畜を害する事なく,いかなる天体も(61)
 夏の熱気で群を枯渇させることもない.(62)
我々は幸せに,より豊かな物を賛嘆するだろう.いかに,湿気った(53)
 南東風も,膨大な雨で畑を削ることもなく,
また,豊かな種が,乾いた大地で焼かれることもないかを.(55)
 それは天の支配者が両方の気候を調節しているからだ.
ここへは,アルゴー船も櫂で目指して来ることもなく,
 またふしだらなコルキスの女*1も,足を踏み入れはしない.
ここへは,カルタゴの水夫も,
 ウリクセースの苦難を耐えた一隊も,マストを向けることはない.(60)
ユッピテルはかの岸を,忠義に厚い民に取ってあったのだ,(63)
 黄金の時代を彼が銅で色あせさせ,
銅のあと,鉄で,時代を固くした時に.忠義に厚い人々には(65)
 私を予言者として,これらの時代から幸運に逃れることが許されている.


*1 メーデイアのこと.


【2006/02/17 21:23】 Horatius Iambi (Epodi) | TRACKBACK(0) | COMMENT(0) | 記事修正

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ホラーティウス『イアムボス集』16歌35-48行

haec et quae poterunt reditus abscindere dulcis 35
 eamus omnis exsecrata civitas,
aut pars indocili melior grege. mollis et exspes
 inominata perpremat cubilia:
vos, quibus est virtus, muliebrem tollite luctum,
 Etrusca praeter et volate litora.       40
nos manet Oceanus circumvagus: arva beata,
 petamus arva, divites et insulas,
reddit ubi Cererem tellus inaurata quotannis
 et imputata floret usque vinea,
germinat et numquam fallentis termes olivae  45
 suamque pulla ficus ornat arborem,
mella cava manant ex ilice, montibus altis
 levis crepitante lympha desilit pede.

これらと,そして,愛おしい帰路を断ち切ることができる呪いをかけて,(35)
 我々全共同体は,出発しよう,
そうでなければ,無知な群衆よりも良識のある一部の人々が.軟弱で望みもない者は
 呪われた床に臥し続けるがよい.
勇気のあるお前たちは,女々しい悲しみを捨て,
 そしてエトルリアの岸辺を通って行くがよい.(40)
我々を待っているのは,渦巻きながれる大海.至福の地を,
 我々は至福の地を求めよう,そして豊かな島々を.
そこでは,大地は毎年耕される事なく作物を産み,
 そして剪定されることなく葡萄の木は常に育ち,
オリーブの枝は,決して期待を裏切らずに芽生え,(45)
 くすんだ色の無花果はその樹を飾る.
オークの洞からは蜜が溢れ,高い山からは
 水が軽やかに足音をたてつつ流れ落ちる.


【2006/02/16 20:31】 Horatius Iambi (Epodi) | TRACKBACK(0) | COMMENT(0) | 記事修正

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ホラーティウス『イアムボス集』16歌15-34行

forte quid expediat, communiter aut melior pars  15
 malis carere quaeritis laboribus?
nulla sit haec potior sententia, Phocaeorum
 velut profugit exsecrata civitas
agros atque Lares patrios habitandaque fana
 apris reliquit et rapacibus lupis,        20
ire pedes quocumque ferent, quocumque per undas
 Notus vocabit aut protervus Africus.
sic placet? an melius quis habet suadere? secunda
 ratem occupare quid moramur alite?
sed iuremus in haec: simul imis saxa renarint   25
 vadis levata, ne redire sit nefas,
neu conversa domum pigeat dare lintea, quando
 Padus Matina laverit cacumina,
in mare seu celsus procurrerit Appenninus
 novaque monstra iunxerit libidine       30
mirus amor, iuvet ut tigris subsidere cervis,
 adulteretur et columba miluo,
credula nec ravos timeant armenta leones
 ametque salsa levis hircus aequora.

何かが役に立つとすれば,あなた方が皆で,あるいは優れた一部の人が,(15)
 災いなす業に与しないように,試みるか*1
これよりもよい考えは何もない.ちょうど,ポーカエアの国*2が,
 呪いをかけてからその地を逃げ,
田畑や父祖伝来の祠や寺社を
 猪や貪欲な狼に住まわすべく残していったように,(20)
足が向くところ,南東風や南西風が海を越えて
 呼ぶところに行く事よりも,よい考えは.
これに同意するか?それとも誰かもっと良いことを説得できるか?
 吉兆とともに,船に乗る事をなぜ我々は躊躇するのか?
だが,我々はこれを誓おう.海の深みから岩が浮かび上がって(25)
 泳ぐと同時に,帰ることが許されざることでなくなるように,
そして,パドゥス河*3がマティーナの山頂*4を洗う時に,(28)*
 あるいは,聳えるアルプスが海になだれ落ち,
驚くべき愛が,新規な情欲によって結ばれ,(30)*
 新しい獣を生む時,例えば虎が鹿のもとに行きたがり,
鳩が鳶と不義を行い,
 素朴な家畜が黄土色のライオンも恐れず,
軽やかな山羊が海の水を愛する時に,(34)*
 帆を家に向けて翻すことをいとわないように.*5(27)*


*1 難解.Mankinによる解釈をとる.
*2 小アジアのイオニアの町で,ペルシアに占領された時(前540),降伏せずに,コルシカへと移住する.
*3 現ポー河.
*4 不詳.
*5 25行からここまでは,いわゆるadynaton(ある事柄が不可能であることを示すためにあげられる,起こり得ない現象)が列挙されている.


【2006/02/15 21:27】 Horatius Iambi (Epodi) | TRACKBACK(0) | COMMENT(0) | 記事修正

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