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キケロー『デーイオタルス王弁護』11
11 1 cum audiret senatus consentientis auctoritate arma sumpta, consulibus, praetoribus, tribunis plebis, nobis imperatoribus rem publicam defendendam datam, movebatur animo et vir huic imperio amicissimus de salute populi Romani extimescebat, in qua etiam suam esse inclusam videbat. 2 in summo tamen timore, quiescendum esse arbitrabatur. 3 maxime vero perturbatus est, ut audivit consules ex Italia profugisse, omnis consularis -- sic enim ei nuntiabatur--, cunctum senatum, totam Italiam effusam. 4 talibus enim nuntiis et rumoribus patebat ad orientem via, nec ulli veri subsequebantur. 5 nihil ille de condicionibus tuis, nihil de studio concordiae et pacis, nihil de conspiratione audiebat certorum hominum contra dignitatem tuam. 6 quae cum ita essent, tamen usque eo se tenuit, quoad a Cn. Pompeio legati ad eum litteraeque venerunt.

11 1 彼が,元老院の一致した意志により,武器が取られ,執政官,法務官,護民官,ならびに我々司令官に,国家を護るべく委ねられたことを聞いた時,彼は心中動揺し,この国家に最も親しい者だったからこそ,この者は,ローマ国民の安全を憂慮し,その中には,自分自身のそれも含まれていることを理解していました. 2 それでも,かれは最大の恐怖の中にいても,落ち着いているべきだと考えていました. 3 しかし,執政官がイタリアから脱出し??というのも,そのように彼に伝えられていたのですが??,全ての執政官経験者,全元老院,全イタリアが外へ流出したと,彼が聞いたとたん,彼はもっともひどく混乱してしまいました.4 というのも,東方へは,そのような流言飛語の道が開けており,そしていかなる真実もそれに伴う事はなかったのです.5 彼は,あなたの状況についても,協調と和平への努力についても,ある人々による,あなたの威厳に対する陰謀についても,全く何も耳にする事はなかったのです.6 こういった事情があったのですが,それでも彼は,グナエウス・ポムペイユスからの使者と手紙が来るまでは,行動を起こさなかったのです.
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【2005/09/27 01:49】 Cicero Pro rege Deiotaro | TRACKBACK(0) | COMMENT(0) | 記事修正

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キケロー『デーイオタルス王弁護』10 注釈
本文と翻訳

1 cum ... liberares: cum+接続法未完了過去は,歴史的cumで,主文は同時に起っている付随的な状況を意味する(これに対して直接法の場合は純粋に時間的.G-L 585,詳しくはK-S 2,345 Anmerk.1, 2を参照).

maximis ... rebus liberares: maximis rebusは分離の奪格(G-L 390).

2 non solum ... non ..., sed: 「...しなかったばかりか,...さえする」

liberavisti, agnovisti, reliquisti: トリコロン(tricolon).

3 odio tui: 「あなたに対する憎悪」tuiは目的語的属格(G-L 364.N.2).

progressus: estを補う.progressusの意味は2通り考えられる.
 a.カエサルに対して軍を進めたこと(この時はodio tuiは「憎しみが原因で」).事実関係では正しい.
 b.度を超えた行動をしたこと(odio tuiは「あなたに対する憎悪の点で」),つまり「憎しみの余り度を超えたことをした」(cf. Glücklich 該当箇所.こちらはlapsus estとの対比の点では上手く合う.
 翻訳ではaで解釈している.上村はbで翻訳している.OLDのprogrediorの項は,意味の分類が不十分.

errore communi lapsus est: 「共通の過ちによって失敗をした」=「共通の過ちに陥った」communi erroreの奪格は原因の奪格.communi「共通の」は,nobis communis「我々ローマ人と同じ」という意味であることは,続く文から明らかになる.

4. is rex, quem ...: isはquemのかかる名詞を明確化している.

quem ... appellavisset, quique ... duxisset: 2つ以上の関係代名詞が並列される場合,もしそれが対等の要素なら-queやetで繋がれ(この場合のように),そうでない場合,つまりどちらかが従属的である場合は,繋ぎはつけない(複数の関係節が関わる規則についてはK-S 2,323-7を参照).この接続法は理由の接続法(cf.Gotoff ad loc.).

ab adulescentia: 「青年期から」.通常adulescentiaは少年期と盛年期の間の,14-30歳.上村の「幼少期」は少し早過ぎ.

homo longinquus et alienigena: 「遠方の,異民族の生まれにもかかわらず」.譲歩が文脈から読み取られる.

quibus nos ... versati: quibusはisdem rebusにかかる.この関係文は動詞を欠いているが,主文からperturbati sumusを補う.




【2005/09/25 01:53】 Cicero Pro rege Deiotaro | TRACKBACK(0) | COMMENT(0) | 記事修正

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キケロー『デーイオタルス王弁護』10節
10 1 ita cum maximis eum rebus liberares, perparvam amicitiae culpam relinquebas. 2 itaque non solum in eum non animadvertisti, sed omni metu liberavisti, hospitem agnovisti, regem reliquisti. 3 neque enim ille odio tui progressus, sed errore communi lapsus est. 4 is rex, quem senatus hoc nomine saepe honorificentissimis decretis appellavisset, quique illum ordinem ab adulescentia gravissimum sanctissimumque duxisset, isdem rebus est perturbatus homo longinquus et alienigena, quibus nos in media re publica nati semperque versati.

10 1 このように,あなたが彼にもっとも重大な叱責を免じた時に,残していたのは極めて小さな友情に対する非難だったのです.2 したがって,あなたは,彼を罰しなかっただけではなく,あらゆる恐怖から解放し,賓客として認め,王として残しました.3 そして実際,彼はあなたに対する憎しみのために軍を進めたのではなく,皆に共通する過ちに陥っていたのです.4 元老院が最高の栄誉を付与する決議において,彼をしばしばこの名で呼び,そしてその階級を,青年期よりもっとも重要かつ神聖なるものと考えて来たようなその王ですから,彼は,遥か遠方の,異民族の生まれにもかかわらず,我々共和国のまっただ中に生まれ,常にそこにいた所の人間がそうであったのと同じ事情によって翻弄されたのです.


【2005/09/24 14:18】 Cicero Pro rege Deiotaro | TRACKBACK(0) | COMMENT(0) | 記事修正

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デーイオタルス王弁護
http://blog-imgs-1.fc2.com/l/i/t/litterae/Cicero_ProRDeiotaro.html

注釈などをつけながら,以前作りかけていたものです.ブログで作業したほうが,マメに作業しそうなので,こちらに持って来ます.

【2005/09/22 23:14】 Cicero Pro rege Deiotaro | TRACKBACK(0) | COMMENT(0) | 記事修正

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