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北村 紗衣『シェイクスピア劇を楽しんだ女性たち』読了

北村 紗衣『シェイクスピア劇を楽しんだ女性たち:近世の観劇と読書』東京:白水社,2018.


シェイクスピア劇を楽しんだ女性たち:近世の観劇と読書
北村 紗衣
白水社
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 連休でなんとか読了しました.
 僕自身は特にシェイクスピアについて一般人以上に詳しいわけでもなく,それどころか英文学史などもそんなに知らないので,この本を真っ当に批評できる立場では全然ないのですが,とりあえず感想文ぐらいを書いておこうと思います.



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『ケンブリッジ古典ギリシア語文法』

 喉から手が出るほど欲しいのですが,残念ながら購入するにはゼロがひとつほど多いようです.

The Cambridge Grammar of Classical Greek
Evert van Emde Boas Albert Rijksbaron Luuk Huitink Mathieu de Bakker
Cambridge University Press
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 これもですね……

The Oxford Latin Syntax: The Simple Clause
Harm Pinkster
Oxford Univ Pr
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 どうせ大した本じゃないと自分に言い聞かせています(そんなわけはない).



【2018/05/02 16:03】 COMMENTARII DIURNI | TRACKBACK(0) | COMMENT(0) | 記事修正

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北村 紗衣『シェイクスピア劇を楽しんだ女性たち』購入

 本屋さんに並んでいたので即購入しました.

シェイクスピア劇を楽しんだ女性たち:近世の観劇と読書
北村 紗衣
白水社
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 喫茶店で最初の数ページ読んだのですが,将棋で言えば見たこともない攻撃的陣形に着々と駒を並べているような感じで,恐ろしくなって一旦本を閉じて家に帰ってきてしまいました.ブログやtwitterで鋭い切れ味の文体には慣れていたつもりですが,それが本の形になるとこうなるのですね.ブログのタイトル LUPA SAEVA を久しぶりに思い出しました.連休中になんとか読み切って感想らしいものを書けたらいいと思います.直感で間違っていなければ,文学研究の新時代はこの一冊から始まるのかもしれないですね.それにしても,こんなすごい人に僕の下手くそな間違いだらけのブログを読まれていたかと思うと申し訳ない限りです.



【2018/05/01 01:22】 COMMENTARII DIURNI | TRACKBACK(0) | COMMENT(0) | 記事修正

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『うたえ! エーリンナ』出版間近,北村 紗衣『シェイクスピア劇を楽しんだ女性たち』既刊

 佐藤二葉さんの『うたえ! エーリンナ』<http://sai-zen-sen.jp/comics/twi4/erinna/>がいよいよ出版されるようです.佐藤二葉さんは現在ギリシアに演奏活動などで滞在中のようです.

うたえ! エーリンナ (星海社COMICS)
佐藤 二葉
講談社
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 佐藤二葉さんもすごいのですが,この星海社という出版社のネット四コマ漫画企画『ツイ4』<http://sai-zen-sen.jp/comics/twi4/>では,無料の4コマ漫画が読み放題となっていて,『うたえ! エーリンナ』以外にも有料漫画雑誌並みの読み応えのある漫画がいくつもあります.空き時間にちょっと読んでみようと思って読み始めたら数百回もの4コマの連載を1時間以上かけて読む羽目になるので,注意しなければいけません.


 それとさえぼーさんこと北村 紗衣さんのシェイクスピアの著作も出版されています.こちらは購入していずれ何か感想文でも書いてみようと思います.

北村 紗衣『シェイクスピア劇を楽しんだ女性たち:近世の観劇と読書』東京:白水社,2018年.


シェイクスピア劇を楽しんだ女性たち:近世の観劇と読書




【2018/03/25 23:59】 COMMENTARII DIURNI | TRACKBACK(0) | COMMENT(0) | 記事修正

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キケロー『カエリウス弁護』18




(18) reprehendistis ā patre quod sēmigrārit. quod quidem in hāc aetāte minimē reprendendum est. quī cum ex pūblicā causā iam esset mihi quidem molestam, sibi tamen glōriōsam victōriam cōnsecūtus et per aetātem magistrātūs petere posset, nōn modo permittente patre sed etiam suādente ab eō sāmigrāvit et, cum domus patris ā forō abesset, quō facilius et nostrās domūs obīre et ipse ā suīs colī posset, condūxit in Palātiō nōn magnō domum. quō locō possum dīcere id, quod vir clārissimus, M. Crassus, cum dē adventū rēgis Ptolemaeī quererētur, paulō ante dīxit:

(18) あなた方は,彼が父の元から引っ越したことを非難しました.そのこと自体はこの年齢では殆ど非難されるべきことではありません.公事のために,今や私には手にあまることになっていますが,しかし自分自身に栄誉ある勝利を手中にし,そしてその年齢によって政務官を志願できるようになってから,父の許可を得たのみならず,父から勧められさえして,彼の元から引っ越し,父の家はフォルムから遠く離れていたので,それだけ容易に我々の家々にやってきて,また自ら自分の仲間より表敬訪問をうけられるようにと,パラーティーヌス丘にさほど高くなく家を借りたのです.ここで私は,マールクス・クラッススが先ほど,プトレマイオス王の来訪について嘆いた時に言ったことを言うことができましょう*1

  Utinam nē in nemore Pēliō—

ac longius mihi quidem contexere hoc carmen liceret:

  nam numquam ēra errāns

hanc molestiam nōbīs exhiberet

  Mēdēa animō aegrō, amōre saevō saucia.

sīc enim, iūdicēs, reperiētis quod, cum ad id locī vēnerō, ostendam, hanc Patātīnam mēdēam migratiōnemque hanc adulēscentī causam sīve malōrum omnium sīve potius sermōnum fuisse.

  ペーリオンの山でこのことが起こらなければ——

さらにもっと長くこの歌を続けるのがこの私に許されるのなら:

  というのも,女主人は決して過ちを犯さず……

この悶着を我々に引き起こしたのは

  病んだ心の,凄まじい愛に痛めつけられたメーデイア

このように,裁判官諸君,あなた方は,私がここに来た時に示そうとしたことを見出すことでしょう.すなわち,パラーティーヌスのメーデイアと,この転居が,若者にとって全ての悪,あるいは,それよりはむしろ,噂の原因であるということをです.

*1 クラッススはキケローの前に弁護の演説をしており,その時に以下のエンニウスの詩行を引用している.クラッススは,エジプトからの使者らへの攻撃とディオーンの殺害(この容疑がカエリウスにかけられている)を語る際に引用したが,キケローはパラーティーヌス丘をペーリオン山にかけて,そこにカエリウスがいなければクローディア(メーデイアにかけている)もカエリウスに問題を起こすことがなかったはずだということを語っている.





【2018/03/25 22:51】 Cicero Pro Caelio | TRACKBACK(0) | COMMENT(0) | 記事修正

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キケロー『カエリウス弁護』17



(17) nam quod aes aliēnum obiectum est, sumptūs reprehēnsī, tabulae flāgitātae, vidēte quam pauca rēspondeam. tabulās, quī in patris potestāte est, nūllās cōnficit. versūram numquam omnīnō fēcit ūllam. sumptus ūnīus generis obiectus est, habitātiōnis; trīgintā mīlibus dīxistis habitāre. nunc dēmum intellegō P. Clōdī īnsulam esse vēnālem, cuius hīc in aediculīs habitat decem, ut opīnor, mīlibus. vōs autem dum illī placēre voltis, ad tempus eius mendācium vestrum accommodāvistis.

(17) さて,借金について非難され,濫費が咎められ,出納帳の開示要求がされたことについては,私がいかにわずかしか答えずに済むかを,みなさんご覧ください.出納帳については,父親の庇護下にある者は,一つも作らないものです.借金の掛け替えは,彼は一度も全く行っておりません.たった一種類の濫費が非難されています.すなわち,住居のそれです.あなた方は,三万セーステルティウス*1で賃貸していると言いましたね.ああ,今になって漸くわかりましたよ,プーブリウス・クローディウス*2の集合住宅が売りに出されているということが.この彼は,その小さな住まいに,私の見たところ,一万セーステルティウスで住んでいるのです.一方あなた方ときたら,あの人物に取り入りたいがために,彼の都合に合わせてあなた方の嘘を用立てたわけです.

*1 現代の日本における価値と単純比較はできないが,1セーステルティウス=600円とすると18万円となる.この値段はおそらく集合住宅としては相当豪奢なものとなるが,あとから言われる一万セーステルティウスは6万円となり,現代的の日本としても比較的穏当な価格で,当時としては比較的倹しい集合住宅となったと思われる.

*2 おそらくプーブリウス・クローディウス・プルケルではなく,同じ氏族のあまり知られていない人物と思われる.この人物はまた補助告訴人(subsctīptor)でもあった.



【2018/03/20 02:03】 Cicero Pro Caelio | TRACKBACK(0) | COMMENT(0) | 記事修正

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若手教員養成のための授業実践セミナー

ツィートの引用の練習も兼ねて.

@SendaiHisCafe. "古代世界研究会では、2018年9月16日(日)に開催予定の西洋古代史サマーセミナーで、「若手教員養成のための授業実践セミナー」(仮題)を開きます..." Twitter, 2018年3月15日6:28., twitter.com/SendaiHisCafe/status/974276231221755905.




 しかしどう考えても昔の先生方よりは今の方々のほうがずっと(以下略)


【2018/03/16 23:57】 COMMENTARII DIURNI | TRACKBACK(0) | COMMENT(0) | 記事修正

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古代ローマのトポグラフィー事典

 間違いなくすべての西洋古典学の図書館に置かれるべき本でしょう.BMCRの書評によると,「600ページの本文, 400の素晴らしい地図とイラスト,見取り図にリコンストラクション」で成り立っている,古代ローマ世界のトポグラフィーの総合的労作だそうです.

Andrea Carandini, Paolo Carafa (ed.). The Atlas of Ancient Rome: Biography and Portraits of the City. 2 vols. Translated by Andrew Campbell Halavais. Princeton; Oxford: Princeton University Press, 2017. (BMCRによる書評)

 1280ページもの大著が200ドル,2万数千円で買えるとなると,個人でも買っておいておかしくない本かもしれませんね.現時点では書籍の形ですが,最終的にはネット上で閲覧できるようになるようです.これの原著となった2012年のイタリア語版も150ユーロですから,似たような価格になると思います.ただ,上の翻訳版(2017年)には,アップデートがすでに取り込まれているとのこと.イタリア語版を買うとしたら改訂版が出てからのほうがいいかもしれません.

A. Carandini (Curatore). Atlante di Roma antica. Milano: Mondadori Electa, 2012.



【2018/03/15 23:02】 COMMENTARII DIURNI | TRACKBACK(0) | COMMENT(0) | 記事修正

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改竄確定

 いよいよ財務省自身が改竄確定宣言を出してしまいました.さすがに仲間内の一人の命の重みを無視できるほど財務省も非人間的ではなかったというところでしょうか.
 しかしまだまだ恐ろしいシナリオはないわけではありません.一番怖いのは,結局改竄したことが,政府も認めて誰の目にも明らかになった上で,それでも何事もなかったかのように元どおりにおさまってしまうことですが,いまの日本だとそうなる可能性が高いような気がしています.


【2018/03/14 21:20】 COMMENTARII DIURNI | TRACKBACK(0) | COMMENT(0) | 記事修正

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キケロー『カエリウス弁護』16



(16) quod haud sciō an dē ambitū et dē crīminibus istīs sodālium ac sequestrium, quoniam hūc incidī, similiter respondendum putem. numquam enim tam Caelius āmēns fuisset ut, sī sēsē istō īnfīnītō ambitū commaculāsset, ambitūs alterum accūsāret, neque eius factī in alterō suspiciōnem quaereret, cuius ipse sibi perpetuam licentiam optāret, ipse alterum accūsāret, nec, sī sibi semel perīculum ambitūs subeundum putāret, ipse alterum iterum ambitūs crīmine arcesseret. quod quamquam nec sapienter et mē invītō facit, tamen est eius modī cupiditās, ut magis īnsectārī alterīus innocentiam, quam dē sē timidē cōgitāre videātur.

(16) このことに関してですが,贈賄とあなた方のいう裏工作組織と贈賄仲介者*1らという起訴理由についても,せっかくここまで来た訳ですから,私は同じように答えるべきかと思います.というのも,もし彼があなた方の言う底なしの贈賄に自らを汚していながら,贈賄の罪で他人を告発するほど正気を失っている訳ではありませんし,本人がずっと自分には好き放題にすることを望んでいるような事柄についての嫌疑を他人に対しては追求したり,また,自分は一度は贈賄の危険を冒すべきと思いながら,その本人が今度は他人を贈賄の起訴理由で召喚するほど正気を失っている訳ではありません.こういうことを彼が行ったのは賢明でもなく,私も反対してのことだったのですが,それでも,見ての通り,自分自身についてビクビクと思いあぐねているよりもむしろ他人の無実を追求するのが,彼の欲するところなのです.


*1 ローマでは選挙などに際して,裏取引を手引きしたり仲介者を手配するマフィア的な闇組織があり,法律で取り締まる試みも行われていた.



【2018/03/13 02:13】 Cicero Pro Caelio | TRACKBACK(0) | COMMENT(0) | 記事修正

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キケロー『カエリウス弁護』15



(15) itaque ā maledictīs pudīcitiae (*1) ad coniūrātiōnis invidiam ōrātiō est vestra dēlāpsa. posuistis enim, atque id tamen titubanter et strictim, coniūrātiōnis hunc propter amīcitiam Catilīnae participem fuisse; in quō nōn modo crīmen nōn haerēbat sed vix dīsertī adulēscentis cohaerēbat ōrātiō. quī enim tantus furor in Caeliō, quod tantum aut in mōribus nātūrāque volnus aut in rē atque fortūnā? ubi dēnique est in istā suspiciōne Caelī nōmen audītum? nimium multā dē rē minimē dubia loquor; hoc tamen dīcō. nōn modo sī socius coniūrātiōnis, sed nisī inimīcissimus istīus sceleris fuisset, numquam coniūrātiōnis accūsātiōne adulēscentiam suam potissimum commendāre voluisset.


*1 pudicitiae Pω : impudicitiae Cv fortasse recte

(15) そういうわけで,あなた方の弁論は,貞節への悪口雑言から謀反への憎悪へと陥ったのです.というのも,あなた方は,この人物は,その友情故にカティリーナの謀反に加担した,と主張したのです.それもしかし歯切れ悪く手短な形でです.これについては起訴理由が成り立たないばかりか,その雄弁な若者の弁論もほとんど辻褄が合っておりませんでした.というのも,カエリウス君の内にあるこれほどまでの狂気というのは何なのでしょうか,あるいは彼の品性と性来の気質,あるいは彼の置かれている状況ならびに展望についての,これほどまでの毀損というのは何なのでしょうか,最後に言いますが,あなた方の持つ疑惑の中の,どこでカエリウス君の名前が聞かれたのでしょうか.あまりに多くのことを,極めて疑惑の乏しいことについて私は話しています.しかしながら,これは言っておきます.もし謀反の一味であるだけでなく,あなた方の言う悪事を最大限忌み嫌っているのでなかったとすれば,謀反の告発*1で彼自身の青年期の格別に知らしめることなど決して望みはしなかったでしょう.


*1 カエリウスは前59年(カエリウス27歳)に,ガーイウス・アントーニウス・ヒュブリダ(Gāius Antōnius Hybrida,マールクス・アントーニウスの息子)に対して告発を行う.おそらく属州マケドニアでの金品強奪を起訴理由としていた.この時,キケローはアントーニウスの弁護側についたものの,カエリウスが勝訴することとなり,アントーニウスは罰金を科せられローマから追放される.


【2018/03/12 00:26】 Cicero Pro Caelio | TRACKBACK(0) | COMMENT(0) | 記事修正

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キケロー『カエリウス弁護』14



(14) hāc ille tam variā multiplicīque nātūrā cum omnīs omnibus ex terrīs hominēs improbōs audācīsque conlēgerat, tum etiam multōs fortīs virōs et bonōs speciē quādam virtūtis adsimulātae tenēbat. neque umquam ex illō dēlendī huius imperī tam cōnscelerātus impetus exstitisset, nisī tot vitiōrum tanta immānitās quibusdam facultātis et patientiae rādicibus nīterētur. quā rē ista condiciō, iūdicēs, respuātur, nec Catilīnae familiāritātis crīmen haereat. est enim commūne cum multīs et cum quibusdam bonīs. mē ipsum, mē, inquam, quondam paene ille dēcēpit, cum et cīvis mihi bonus et optimī ciusque cupidus et firmus amīcus ac fidēlis vīdērētur; cuius ego facinora oculīs prius quam opīniōne, manibus ante quam suspiciōne dēprendī. cuius in magnīs catervīs amīcōrum sī fuit etiam Caelius, magis est ut ipse molestē ferat errasse sē, sīcutī nōn numquam in eōdem homine mē quoque errōris meī paenitet, quam ut istīus amīcitiae crīmen reformīdet.

(14) このかくも様々で多彩な性質により,あらゆる土地からあらゆる不正で向こう見ずな者どもを集めた上,多くの勇敢で善良な男たちを,取り繕った美徳の見せかけをもってつなぎとめていたのです.そして,これほど多くの悪徳のこれほど途方もない大きさが,何らかの能力と忍耐の根幹に支えられていたということがなければ,この人物からこの支配権を破壊するというかくも悪辣な衝動は一度も現れなかったはずでした.そういう訳で,裁判官諸君,あなた方のその想定は否定されるべきであり,カティリーナとの親交があったという起訴理由は維持すべきではないのです.というのも,それは多くの人々と,そして,幾人かは善良な人々とも共通しているものですから.私自身,あえて言いますが,この私をも,かつてあの人物は危うく欺くところでした.というのも,彼は私には善良な市民で,あらゆる最上の人々を求め,そして,揺らぎない忠実な友人に見えたものですから.この男の悪事は,この私さえ,推理を待たずにこの目で発見し,疑念を待たずにこの手で捕らえることになったのです.この人物の友人たちの大勢の中に,もしカエリウスもまた含まれていたとすれば,彼はあなた方のいうところの親交があったという起訴理由を恐れる以上に,自分が間違ったことを心苦しく思っているほうが大きいのです.それはちょうど私もまた同じ人物に関係して,自分の誤りを時に後悔するのと同じです.


【2018/03/10 03:27】 Cicero Pro Caelio | TRACKBACK(0) | COMMENT(0) | 記事修正

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西洋古典叢書

 西洋古典叢書もかなりの分量になってきましたね.2018年には故岡道男先生訳に続くアポロニオス・ロディオスの新訳が登場するようで,本当に楽しみです.だれかカッリマコスをやってくれるともっといいのですけど.

 西洋古典叢書<http://www.kyoto-up.or.jp/jp/seiyokoten5.html



【2018/03/09 03:35】 COMMENTARII DIURNI | TRACKBACK(0) | COMMENT(0) | 記事修正

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キケロー『カエリウス弁護』13



(13) quis clāriōribus virīs quōdam tempore iūcundior, quis turpiōribus coniunctior? quis cīvis meliōrum partium aliquandō, quis taetrior hostis huic cīvitātī? quis in voluptātibus inquinātior, quis in labōribus patientior? quis in rapācitāte avārior, quis in largitiōne effūsior? illa vērō, iūdicēs, in illō homine admīrābilia fuērunt, comprehendere multōs amīcitiā, tuērī obsequiō, cum omnibus commūnicāre quod habābat, servīre temporibus suōrum omnium pecūniā, grātiā, labōre corporis, scelere etiam, sī opus esset, et audāciā, versāre suam nātūram et regere ad tempus atque hūc et illūc torquēre ac flectere, cum tristibus sevērē, cum remissīs iūcundē, cum senibus graviter, cum iuventūte comiter, cum facinerōsīs audāciter, cum libīdinōsīs luxuriōsē vīvere.

(13) ある時には高名な人物たちに彼以上に好意的に受け止められていながら,非常に下劣な人物らと彼以上に親密であった者など,誰がいたでしょうか.どの市民が,ある時にはより良識的な派閥に属していながら,彼以上にこの国家に対してより忌まわしい敵であったでしょうか.さまざまな快楽の中で彼よりも汚れていながら,労苦の中では彼より忍耐強かった者が誰かいたでしょうか.略奪の際に彼より貪欲で,大盤振る舞いの際には彼より気前良かった者が誰かいたでしょうか.実に,以下に挙げることごとは,裁判官諸君,この人物においては目覚ましいものであったのです.すなわち,多くの人々を友情で取り込み,追従によりつなぎとめ,彼の所有物を皆と共有し,身近な全ての者らの急場には金銭・恩恵・肉体労働・必要なら悪事と大胆さをもって援助し,自分の性質を時に応じて変え,都合に応じて舵取りし,そうしてあっちこっちにとくるくる回しては捻じ曲げ,厳しい人々に対しては厳格に,ゆるい人々に対しては愛想よく,老人らに対しては重々しく,若者らに対しては気さくに,犯罪者共に対しては向こう見ずに,奢侈な者らに対しては贅沢に生きる,といったことごとがです.


【2018/03/09 03:15】 Cicero Pro Caelio | TRACKBACK(0) | COMMENT(0) | 記事修正

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リハビリ中

 ラテン語のリハビリはそれなりに続いています.とりあえず少し思い出してきたところです.ギリシア語の方はちょっと大変そうですね.こっちはそれこそ自分を教え直すためのギリシア語文法のまとめでも作ろうかと思っているところです.というか,よく考えればもともとギリシア語はダメだったですね.いや,そういえばラテン語もですね……


【2018/03/08 00:01】 COMMENTARII DIURNI | TRACKBACK(0) | COMMENT(0) | 記事修正

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